内容説明
視聴率の女王の正体! 2008年春、戦後の欲望史を象徴する稀代の女ヤクザが、ついにテレビから姿を消した! 細木数子70歳。古希とともに魔女の時代は終焉を迎えた。本書は、細木の絶頂期に「週刊現代」で連載、6億円の損害賠償訴訟を起こされながらテレビ降板へと追い込んだ渾身のルポルタージュである。※本書は、2006年11月に刊行された『細木数子――魔女の履歴書』に加筆・修正、文庫化したものです。
目次
時代の「寵児」なのか?
妻妾同居の家に生まれて
色と欲の「同行二人」
小金井一家・堀尾昌志との深く永い契り
他人のふんどしで占い師・細木の土俵入り
島倉千代子というカモネギが来た
歴代首相の指南役・安岡正篤をたぶらかす
細木を使うテレビ局の無残な無定見
「神水から墓石まで」の細木商法
墓地が炙り出す「最愛の男」
低俗な時代を謳歌する女ヤクザ
「反論と訴訟」という墓穴
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
268
ちょっと前に占いブームがテレビであったように記憶している。血液型占い、動物占い、占星術占いなど。これらのブームの延長に本書の細木数子がいて占いで自信に良くない結果が出たから突然降板していたのだなと思ったら、背景にそんな事があったとは本書を読むまで知らなかった。確かにあの凄みはテレビで見たことあったが、その手の人なんだなと思った。しかし戦後裏社会でのし上がってテレビにまで出てきた手腕は素直にすごいなと思った。しかし大手テレビ局が何故素性も調べずに番組のメインに仕立て上げたのかは不明だったな。2016/11/25
美登利
85
著者の溝口さんはヤクザ、宗教問題などで有名なルポライターの方なんですね。ワイドショーのコメンテーターでもあられたようですが存じ上げませんでした。細木さんのことを週刊誌の連載で取り上げ裁判になった様子も細かく書かれていますが、肝心の履歴書の内容は半分も無くて同じことの繰り返しの文章が多いです。そこは細木さんの占いの本と似てるかも(笑)彼女がテレビで人気になりその後姿を消してから最近継承者が出てきてまだまだ稼ぎそうですね。ヤクザとの繋がりはさもありなんと感じていたので特に驚きは無かったですが、えげつないです。2019/02/12
えんちゃん
55
最近TVに出てないなと思ってた。訴訟問題があったのか。溝口氏による『占い師』細木数子の半生。内容が正しいのであれば、稀代の悪女というより他ない。しかし強い。昔、暇つぶしに六星占術を立ち読みする程度には関心があったので何だかふーんな気持ち。彼女のお気に入りとしてタッキーの名前が出されちゃって迷惑千万でしょうね。2021/06/15
daiyuuki
24
細木数子は、終戦後銀座でバーと売春斡旋から始まり、やくざの後ろ楯を得て、占い師となり、その裏で占いの勉強会で10000円、法外な値段で仏壇や墓石を買わせ暴利を貪っていた。細木の最大の被害者は、島倉千代子。細木は島倉千代子の興行権を握り、刑務所の慰問などを借金支払いの名目でギャラをぼったくる。これがこの本てバレて、細木はテレビを干されました。2016/07/10
坊っちゃん
18
★★★★1/2 占い師の細木数子の半生を暴いた傑作ルポ。これは面白かった!細木と暴力団との深い関係、パクリだった占い本、墓石販売会社との癒着などを暴いた本書によって、細木はテレビ界から事実上追放されることになる。著者は言わずと知れた暴力団ジャーナリズムの第一人者。細木からヤクザを使っての恫喝や懐柔、6億円の損害賠償訴訟を起こされても平気で立ち向かう著者の肝の強さに敬服するのみ。(コメント:2020/02/20)2020/01/24
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