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内容説明
国内旅館の99%が赤字といわれる。過渡期を迎えた旅館業界にも再編の波が押し寄せ、外資も参入を始めた。長年国内旅館の取材を続けてきた著者が、地方旅館の現状と再生の成功例を裏話も交え赤裸々に綴る渾身のルポ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
33
今回の旅のお供は、日本旅館を論ずる本。ネットが発達した今は、条件や知名度が劣っていても、大手に実力勝負をすることは可能であると感じた。2018/09/23
Kentaro
30
日本旅館の三つの「再生」キーワードとは、①グローバル時代を見据えた「外国人の視点」を持つ宿になること。②旅館という「サービス文化」を守るため、主人一家が営む「宿屋」の原点に戻ること。特に「主」のリーダーシップを持つこと。③「旅館」という伝統的サービスに、近代的コスト意識を導入し、それを実践するノウハウを持つこと。この三つのキーポイントに加えさらに、都会人が求める「エコ旅館」的魅力と、旅館にかかわらず、ホテル等の宿泊業に共通する「安全」、「安心」、「清潔」の必須三要素が加われば言うことはない。2019/12/19
アルカリオン
11
まさかの既読。プロであろう著者が書いた本に対して、素人の私がこういうのもなんだが、このタイトル・テーマの本にしては視点がずれていて、だいぶ的を外している気がした。ミクロ的事象・例外的対応を詳述して「これが新興高級ホテルと旧態依然とした日本旅館の本質的違いだ」と力説するような感じ▼あと、細かいところだが登場人物の学歴紹介で大学院の「社会科学研究科」とすべきところを「社会科学研究所」としているのはかなり恥ずかしい誤植だと思う。「単なる打ち間違い」ではない可能性も浮かぶ。2024/11/04
北区のまき
2
有名作家が逗留した老舗も倒産多量。そりゃ一泊6万や10万する宿で女将に上げ膳据え膳されて喜ぶ人種は減りつつあるだろうね。昭和の栄光を引きずる経営者が多いんだなと呆れる。バブルがはじけて良かったと思う。星野リゾートの章は面白かった。2022/08/14
bittersweet symphony
1
前半は老舗旅館が外資系ホテルのホスピタリティのお手本となっていると言う話。後半は星野リゾートが手掛ける企業経営感覚を取り入れた旅館再生のプログラムについての話。どちらも恵まれた自然条件・立地条件があればこそ出来ることであるのは言うまでもありません。この手の本に概して言えることですが、ガイドブック的な記述が多く、あとがきには取材に2年かかったと書いてありましたが、ネットサーフィンや文献にあたるのがメインだったのではなかろうかと、ゲスの勘繰り。2008/07/01