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内容説明
なぜケータイ小説はウケたのか? ケータイ小説を文学として認め、その構造を徹底的に分析する刺激的な試み。リアルとリアリティー、二項対立の構造、作られた「本当」の気持ち、ホモソーシャル、セックスは軽いか……。小説の「読み」「書き」に起こる異変を解き明かし、現代文学の新しい境地を見出す。
目次
1 ケータイ小説と文学
2 ケータイ小説とリアリティー
3 「新しい国語教科書」のモラル?
4 何が少女をそうさせたのか
5 男たちの中の少女
6 ポスト=ポスト・モダンとしてのケータイ小説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひお
24
ボクはケータイ小説否定派だけど何で嫌いなのかはよくあるようなことしか言えなかった。けど、ここで語られていることを読んで納得。編集者がいない少女思考者が少女向けに書いた小説だったから…推敲も文章立ても言葉のリズムも基本的に読書家が読むようには設計されてない。ボクにはこれらを読むための前提知識が無い&想像の埒外の語り…そりゃ、つまんないわけだ…。価値観が違うと評価が異なるのはそんなわけがあったのかと納得させられたー。たぶんケータイ小説との接点は無いままこれからもボクは生きてくんだろーw2011/11/29
タルシル📖ヨムノスキー
21
2000年代前半に流行したらしいケータイ小説。私は読んだことがなくて、今回手に取ったのは石田衣良さんの小説の中にこの「ケータイ小説」というワードが出てきて、「そもそもケータイ小説とはなんぞや?」と疑問に持ったところが出発点でした。この本の中で語られるリアルケータイ小説の特徴は6つ。①実話テイストであること。②少女の恋愛物語であること。③定番悲劇イベントが組み込まれていること。④ハイテンポであること。⑤文章が短く改行が多用されること。⑥乱れた日本語を使うこと。…これって今で言うラノベやライト文芸に近いのか?2023/05/09
太田青磁
13
ケータイ小説というジャンルが持つメッセージを誤配というキーワードで明らかにしてくれます。リアリティとリアルの違いが興味深いです。あらすじを読むだけでおなかいっぱいな感じですが、売れてるものからは学ぶところがあるとすれば、一冊くらい読んで見るのもありかと感じます。2012/12/16
リカステ
10
石原先生の著作ということでずっと気になっていた本。タイトル『ケータイ小説は文学か』の問には割とさっくり答えてしまい、その後は人気ケータイ小説を解剖する。こうしてみるとケータイ小説も奥が深いのかもと思えてくるが、きっと気のせいだろう。というのも、作者本人がケータイ小説の可能性に気付かずに書いていたはずだから。 全体的に批判的で辛口のようだが、論理の立て方や説得の仕方がすっと入ってくる感じがするほど判りやすい。こだわりが強い人なのかも。一度教わってみたい。2015/11/18
かしまさ
9
今や懐かし「ケータイ小説」について論じた本。高校時代がまさにケータイ小説全盛期でした(読んだことなかったけど)ので、文芸部員だった自分は「携帯電話使って書いたらええんか?」と見よう見まねしてましたが、ストーリーのテンプレからして根本的に違ってたみたい。ケータイ小説そのものは過去のものになったけど、自由に作品を発表できるという意味では「なろう小説」に受け継がれ(吸収され)ていて、更には「プロじゃないメディア」という意味でYouTuber出現の嚆矢でもあったのかも、と思った。2020/02/18
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