内容説明
毒ギョーザ事件の背景に迫る渾身のルポルタージュ!
2008年1月に発覚した毒ギョーザ事件。その容疑者が2年あまり後の2010年3月に拘束された。中国の食品工場で、いったい、なにが起きていたのか? 5年にわたり、中国をはじめとする海外の日本向け食料製造現場を取材し続けた気鋭のジャーナリストが、骨無しカレイから、エビフライ、アジフライ、タコ焼き、ブロイラー解体、鮨ネタづくりまで、ありとあらゆる中国の食品工場を取材し、その実態をリポート。著者自ら撮影した写真もふんだんに掲載。話題の単行本『食料植民地ニッポン』(小学館)の姉妹版となる、文庫書き下ろし作品を電子化!
目次
プロローグ 中国って、でかいんだぞ!
第1章 食品工場へいらっしゃい
第2章 ランチの主役製造中
第3章 そこまでやる?そこまでさせる?
第4章 野菜もウナギも中国大地で
第5章 食品工場は誰のもの?
エピローグ さよなら中国
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
21
中国食品の怖さの暴露本かと思いきや中身は、いかに日本という国は中国やタイといった国で加工される冷凍食品に依存していることを知った。日本の食料自給率は40%を割っているという現状。そして日本の食品メーカーは巨大な中国市場に販路を求めてシフトしつつあるという。安全性はもちろんのことだが、これからの日本の食のことを考えさせらた内容だった。2014/05/05
ジーク
6
タイトルから、中国製品の危機を訴える本かと思いきや、そうではない。ちゅうごくの食品工場が、しっかりと管理されている様子を淡々とレポートしている。そのうえで、日本の食料依存について問うている。日本の食料自給率を高めるには、就農人口を高めなければいけないのだが、実際にはそう簡単でない。安心や安全がただで手にはいると思っていれば、必ずしっぺ返しをくう。さて、どのような選択をしていかねばならないか…。2014/08/11
erie
4
中国にこれだけ日本向けの冷凍食品工場があるとは知らなかった。自給率が低いのだからそれも道理か。なんとなく、加工食品でなく未加工の作物などを輸入しているようなイメージがあった(おそらく小学校のときに学んだのだろうが忘れているのと時代も変わっただろう)。徹底して一つの工程に一人を配置するやり方は、以前何か別の媒体でも見た覚えがある。それにしてもいろいろな分野で中国や東アジア諸国に抜かされ出したのに、日本はナイーブすぎるようにも思う。2018/11/14
うたまる
4
ひどい本。まるで著者が中国の代理人のよう。①取材先のほとんどが日系工場で、わざわざ言及するまでもないことを頻りにレポートしている。こんなことを知りたかったのなら、国内工場で十分。②経済活動上の関係を隷属関係のように記述し、「日本人のために作らされている」など表現が嫌らしい。こういう言い方を許すなら、レジ係は「レジを打たされている」になるんだけどね。③あらゆる食品汚染問題の根幹である順法精神についてノータッチ。あの環境汚染、あの汚職、あの公共マナー無視の中国人を見て、工場内のルールのみは守ると思えるのか?2015/02/14
生ける屍 reading_dead
3
毒餃子事件以降、中国からの輸入食品はすっかり日本人から嫌われるようになった。俺も中国からの輸入食品は信用していない。しかし、この本を読むと、食料自給率の低い日本がどれだけ中国に頼っているか、中国が日本向け輸出食品のためにどれだけ徹底した安全基準で食品を作っているかが解る。いくら中国からの輸入食品を毛嫌いしたところで、ファミレスやファストフードなどどこかで中国からの輸入食品を口にしているのだ、と思い知りました。嫌っている物をいつの間にか口にさせられている・・・どれだけ自分を含めて日本人とは無知なんだろう。2014/02/22
-
- 電子書籍
- 花菱夫妻の退魔帖 三 光文社キャラクタ…
-
- 電子書籍
- 骨ドラゴンのマナ娘【分冊版】 22巻 …
-
- 電子書籍
- あっちゃんとリカの日誌(2) コンパス…
-
- 電子書籍
- F REGENERATION 瑠璃(分…