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内容説明
古代中国哲学の一つである「老荘思想」は、中国のみならず日本においても、これまで多くの人びとに影響を与えてきた――。「道<タオ>とは何か」「『道徳』について」「国の指導者に必要なものは何か」「空っぽの大切さ」「強さの意味」などについて、哲学的な思索を深めていった老子。そしてそれを引き継ぎ、「無為自然とは何か」「本当の幸せとは何か」「役に立つとはどういうことか」「心の大きさ、人生の大きさとは」といった抽象的なテーマを、寓話やおとぎ話風の読み物として誰にでもわかりやすくまとめた荘子。彼らが説いた「老荘思想」は、「自分の心を自然と一体にして、心安らかに幸せに生きること」を目指すもので、混迷を深める現代を生きるわれわれにとって、“珠玉のヒント”に溢れている。本書は、それぞれの思想をまとめた『老子』『荘子』を、いまの時代によみがえった老子と荘子本人が講演会を行なうという形式で、わかりやすく現代語訳した一冊である。
目次
老子(「道」について(第一章より)<br/>「聖人」について(第二章より)<br/>国の指導者に必要なもの(第三章より)<br/>「善」について(第八章より)<br/>「道徳」について(第十八章より) ほか)<br/>荘子(胡蝶の夢(「斉物論」より)<br/>ある王の死(「応帝王」より)<br/>「あるがまま」ということ(「馬蹄」より)<br/>亀の幸せ(「秋水」より)<br/>「役に立つ」ということ(「逍遥遊」より) ほか)特別インタビュー「老荘思想と儒教」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
T2y@
9
『老荘思想』の扉を開く一冊。上善如水。厄年の今だからこそ、なお響く。2015/02/10
桂 渓位
5
老荘思想を、現代口調で非常に噛み砕いた文面で記した一冊。 僕も、こんな講演会があれば参加したいものです。 老子の良く生きるとは、柔らかくあり続けること、荘子が孔子を意外?にも、立派な人物と評価している所が、印象に残りました。2017/12/24
舟江
3
荘子は少し理解できたが、老子はまるで分らなかった。 道教の他、儒教にも少し触れており、まあ入門書としてはこんなものか。2015/11/03
Kaori Isagai
2
面白くてわかりやすかった。多分、そもそも老荘思想が好きなんだと思う。ストーリーを語るときの基ネタになりそうなので、再読予定。
ヒラマサ
0
人はあらゆる教典から自分の教義を選ぶのではなく、最初に見たものを教典としてしまうのかもしれない。自身の思想と老荘思想を思うイベントが発生したため読了。逍遥遊篇の最初に読んだ北冥有魚の話は未だにしっくりこない。2022/09/11