内容説明
2007年11月、僕はアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ中央拘置所に拘留されていた。
拘置所内にいたとはいえ、この国で何か犯罪を犯したわけではない。それにも関わらず何百人ものパスポートを持たない不法就労者とともに手錠をかけられ、投獄されていたのである。
あの時、僕はまさに人生のどん底にいた。
「なぜ、こんなことになってしまったのだろう?」
この疑問に対する答えを明らかにするためには、オイルマネーで史上空前の経済発展を遂げたドバイの負の側面を語らなければならない。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sk4
53
2024年のオリンピックにドバイが候補地に名乗りを上げるらしいと聞いて、家に埋もれてた本を発掘して再読。 日本って極めて恵まれた環境の国であることを認識するとともに、リオデジャネイロ五輪とか韓国冬季五輪とか不穏な噂が駆け巡ってるのを聞いて、実はそのぐらいが世界の標準的なクオリティなんだろうと思う。 それにしても、外国で犯罪者に落とされるのって刑務所がキツい。そこも日本のクオリティは高いんだろうな〜。入ったことないけど。2013/09/09
バトルランナ-
32
明日からドバイに行くのですがとんでもない角度からドバイ予習をしてしまいました!著者には申し訳ないけど結構笑ってしまいました。森山直太朗のさくらとか?。著者のその後を追いかけてみます。日本滞在中の中国人もドバイ滞在中のパキスタン人と同じ感じな気がするのは私だけでしょうか。4点。2018/09/16
魚京童!
15
奴隷がいるから金持ちがいるもんね。2015/06/21
すぎえ
15
表紙のインパクトにより読むのを敬遠していましたが、著者がドバイにて味わった理不尽の極致には本当に笑った・・・いや同情する。まぁ、発展の裏で地獄のようになっているような所って程度の違いはあれどどこにでも存在しているものだと思う。システムや資源、マネーを使う側と一資源として使われる側では雲泥の違いがあるんだなぁっと思った。結局のところ会社もそうだし。とりあえず、著者が無事に帰ってこれて良かった良かった。2010/01/06
sonomi
12
一度読んだだけで一気にドバイに行きたくなくなる本!いや行く予定もお金もないんだけれどもね。それにしても誰もが憧れるリゾート地なはずのドバイが、実は外国人労働者をほとんど奴隷扱い、挙げ句無罪なのに拘置所送り。まさに「裏」ドバイを見た気がした。ドバイに限らず、「表」が評判良ければ良いほど「裏」はどうなってんだ?と疑う視点は常に忘れたくないなぁと改めて思う。表と裏を知ることが本当にその国を理解することだと思うから。2010/03/25