幻冬舎文庫 砂漠の薔薇

著者名：新堂冬樹【著】

幻冬舎（2016/02発売）

• ISBN：9784344411111

内容説明

ハイソな奥様の輪に加わり、愛娘の「お受験」にはまるのぶ子。英才塾やピアノ教室に通わせるなど、娘を一心不乱に合格へ導こうとする。そんな彼女がスーパーで万引きする仲間の一人を目撃した。ライバルを蹴落とすチャンス。彼女に芽生えた小さな悪意が凄惨な事件を引き起こす。お受験を通し、平凡な主婦が狂気を増幅させる様を描いたミステリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[★グラスハート★]

2.0　黒新堂ではあるけど、今までの様にヤクザとか金貸しとか一切出てこない。 お受験戦争での仲間の様に世沿っているが、蹴落とすことも躊躇しない主婦の話。個人的には十和子がお受験失敗し追い込まれるのかと予想していたんだけど、違う方向にいっちゃった。生活レベルが違うお受験仲間で背伸びしているのぶ子はなかなか狂気な存在で描かれていた。 こういう黒新堂また読みたいです。

2021/12/21

[ごみごみ]

娘のお受験にハマった平凡な主婦。無理にセレブの奥様たちの輪に加わり、英才塾にピアノ教室にと加熱していく。ママ友たちの妬み、嫉み、僻みが渦巻く怖い世界。子供時代からの抑圧、葛藤も堆積され、暴走していくさまは恐怖でしかない。子供のためのお受験だったはずなのに・・実話がモチーフになっている、という読友さん情報から手に取った一冊。

2019/08/21

[chiru]

音羽お受験殺人事件を彷彿とさせるストーリー。母親同士でも話題になった事件。当時は、幼稚園、小学校で、よく知ってる人とも二人っきりにならないように、という通達がでたくらい。個人的にも、なぜそんな事件を起こしたのか明確な答えを知りたいって今も思う。心理描写はすごいと思うけどラストにもう少し深みが欲しかった気がする。★3

2017/10/19

[まり]

お受験の話は何冊か読んだことあるけど、これが1番エグい。子供が可哀想で仕方ない。

2014/08/21

[ドレネコ]

★★☆お受験戦争モノ。あれだけの事をやるのに動機が薄いというか弱いというか…理解出来ぬ(´･ω･`)ましてや、たとえ目標を達成したところであんな事やっちまったなら本末転倒やし破綻しとる…一杯のお茶代を惜しむにも世帯収入が甘々すぎるのもちょっと(´･ω･`)

2016/12/10