内容説明
「悪事を見落とさぬように、兎に帽子を被せぬように」。真相を求め、冤罪を嫌う、北町奉行所の同心にして検屍官、北沢彦太郎の前に、不可解な死体が続々現れる。自殺か他殺か、どちらとも取れる状況の中、女好きだが有能な医師の玄海、女絵師のお月らと共に、地道な探索の果て、辿り着いた驚愕の真実とは!? (講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
116
江戸時代の検屍の描写が丁寧に描かれているので、昔の検屍について知ることができました。現在のようにDNA鑑定などがない時代でも検視官という職業があったのですね。物語もミステリー仕立てで面白かったです。真実に近づくための地道な調査にワクワクしました。時代もののミステリーを堪能できた1冊です。2017/01/30
GaGa
38
正直もっとじっくりと当時の検屍官が活躍する話かと思ったら、多少オカルトめいていたことが残念だった。まあ、当時は法医学なんてなかったに等しいわけだから仕方ないといえば仕方ないけど。まあ、こういうスタイルのミステリー小説だという事か。2013/03/01
ごへいもち
8
ドロドロしていて好みではなかった2024/12/24
かおる
7
江戸時代の検死ってこんなに細かいんだーと思いながら読みました。ミステリーとしても面白かったですが、解決までが長かったので、誰がだれやらわからなくなり…平安京の検死官はもやっとした終わりかただったのでこちらに方がすきっと終わって良い感じでした。2012/09/26
ギルヲ
4
毒殺かどうかを確かめるために喉の奥に銀簪を差し入れて色の変化を見たり、握り飯を口に詰めてその飯を鶏に食わせて毒の有無を確かめたり、秘所校門に至るまで調べる等、江戸の科学捜査に感心しました。連続殺人を追っていくストーリーも悪くないんですが、なんだろう、全体的に似たような場面が多いのでテンポが悪いように思いました。まー、読むのが停滞することもなくて、充分面白かったんだけど。ちょっと惜しい感じです。2023/03/26
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- 和書
- 近世旗本領主支配と家臣団