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内容説明
自閉症の問題について、従来の「個」を中心とした考え方に代わり、「人との関係」という視点で捉え直した解説書です。
自閉症の子どもたちや家族と実際にかかわってきた著者が、多数の事例をもとに、自閉症の三大特徴である「対人関係の障害」「コミュニケーションの障害」「偏った興味、繰り返し行動、こだわり行動」、さらに、「行動障害」について、それらの行動の特徴が生まれる過程と、どのような対応をしたらよいかを綴っています。
目次
本書を読む前に
「関係発達臨床」が生まれるまで
今なぜ「関係発達臨床」か
「関係発達臨床」の基本にあるもの
自閉症の三大特徴(対人関係の障碍を「関係」から読み解く コミュニケーション障碍を「関係」から読み解く 偏った興味、こだわり行動、繰り返し行動を「関係」から読み解く)
不可解な行動を「関係」から読み解く
「関係発達支援」で最も大切なこと
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Natsuko
12
養育者との関係発達臨床からのアプローチ。事例が多くわかりやすい。大事なことに付箋をしていたら付箋だらけに。思わずノートにまとめた。アンビバレンス=相反する感情が同時に起こる心理状態。 彼らの言葉には私達とは異なった意味が込められている可能性を常に念頭に置き受け止めることが大切。常同的なせりふに潜む情動体験を探る。山中に取り残されたとき木の葉の音を訝しみ怯えるような気持ちが自閉症の方が持つ不安と警戒心かも。自傷他害は苦し紛れの行動。物理的構造の改善による職員も含む安心が好循環を生む。甘えの発生が兆しになる。2019/05/12
Naoki Shibata
2
個ではなく、母と子という関係から自閉症を明らかにしようと試みた本。かまってもらいたいけど、拒否してしまうというアンビバレンスな葛藤が母子関係の悪循環の原因になっている。大人の世界ではなく、子どもの世界を子どもの文脈でとらえよう。すると、パニックも、同じ言葉の繰り返しも、同じおもちゃも、違うものを表現し、伝えようとする子どもの情動があることがわかる。まずはそこから!2013/01/23