内容説明
霧に煙るハイランドの古城。闇を切り裂く叫びを耳にし家臣らが駆けつけたそのとき、城主の妻ケンナは、長い石階段の下ですでに息絶えていた。子ができぬ妻を殺した“野獣”。コナー・マクレリーが残忍だという噂は村々を駆け巡り、近隣のあらゆる氏族は、娘を花嫁にと望まれることを恐れた……。三年後、傾きかけた氏族の娘ジョスリンが花嫁となるべくやってきた。「おれは族長で跡継ぎが必要だ。跡継ぎをもうけるには妻が必要だ」コナーは冷たく言い放った。誰が妻でも同じこと。もう二度と誰も愛せはしないのだ――ケンナを愛したようには。★妻の死後、野獣と呼ばれるようになった孤独な城主。次の花嫁となる心優しき乙女の愛は、凍りついた“野獣”の心を溶かすことができるのでしょうか。ロマンス界のオスカー賞といわれるRITA賞の最終選考に二年連続で勝ち残った実力派作家の力作をご堪能ください。★
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aiko
4
妻殺しの疑惑を纏った城主コナーのもとへ策略により無理やり嫁がされたケンナ。彼女のことを愛すまいとするコナーとの関係やクランでの新生活にケンナが四苦八苦する前半はややスローですが、話が動き始めると後は一気読みのサスペンス風味漂うヒストリカルでした。 それにしても城主の妻って本当に大変なお仕事…。2023/01/10
くろうさぎ
2
似たようなハイランドの話が他にも二つくらい読んだような・・・・。どれが一番最初に書かれたかは謎だが・・・。自分勝手なヒーローが、段々変わっていく様子がいいんだけど、、でも、一番いい味だしたのは、ルーリクかも・・・。2011/11/09
びわ
1
ヒーローはそんなに野獣って感じじゃなかったなあ。死にかけるまで認めなかったけど、始めからメロメロだし(^_^;)亡くなった前妻の性格とかが具体的に語られないから、ヒーローが愛していたっていっていてもあんまり納得できず…ヒロインは、居場所作りに頑張っていたね。もう少しヒーローを振り回すくらいの機知があるとよかったかなあ。ハイランドものにしては、ほのぼのかも? 脇役も色々気になる。スピンはないのかなあ2013/06/17
terutyann
1
どこかで読んだような設定のどこかで読んだような展開。惹かれあうきっかけもあやふやだし、盛り上がりもあやふや(**)微妙だなあ。2011/07/25
こえん
1
よくある設定でよくある展開…ただし。中盤までのヒロインの身の置き所のない感じは気の毒。っていうか、ヒーロー何様? 反省の仕方は不足だと思った。お話の展開上キィになった人物が分かっちゃうのがイマイチ…これはもう、ある意味どうしようもないのかもしれないけど。2009/03/28