内容説明
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150万とも200万ともいわれる自国民を大虐殺したポル・ポト時代から30年余。未だにポル・ポト派幹部の裁判は終結していない。加害者と被害者が共存するカンボジア。誰もが納得する和解の道はあるのだろうか?原始共産主義に基づく平等社会から、極端に広がった格差社会の現実。そのため、ポル・ポト時代を心から憎しむ人がいる反面、ポル・ポト時代を懐かしむ人がいる。我々はこの事態をどのように理解すればよいのか。
目次
第1章 カンボジアという国(地誌
言葉
国民性
食べ物
隣国との関係
冠婚葬祭
マイカーブームと中古車市場)
第2章 ポル・ポト時代から30年-加害者と被害者が共に暮らす国の現実(和解とは
カンボジアにおける和解の意味
一般市民のポル・ポト時代への意識
ポル・ポト派裁判の現状と方向性
30歳代の若者3人へのインタビューから)
第3章 現実社会との妥協-格差社会の出現(貧困社会からの脱出
子どもの環境
健康問題の現実)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
satuyo
0
カンボジアの現状を独自の視点から、調査を行い分析しています。データをもとに有意差を確認し、考察しているが、後半は特にその傾向が強くなる。そのためそういったデータと分析の視点に興味のある人には、読み応えがあるかもしれない。でも、興味の持てない人にとってはやや分かりにくい内容、といった具合でしょうか。2012/11/10
YOa suie
0
ポルポト政権を懐かしむ人々の存在
mie
0
カンボジアの人達が今、ポルポト時代をどう思っているのかが、少しだけ分かったような気がする。 カンボジア人の人の良さはもともとの国民性なのか、繰り返す内乱とあまりにも残酷な歴史を経て、そうならざるをえなかったのか…。 これから先の未来、カンボジアの子供達が夢を持ち、実現できるような国になる援助を日本はしなければならないと思った。 2018/03/01