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内容説明
イスラエルという民族名は、紀元前十三世紀のエジプトの碑文にはじめて登場する。文明が交錯する東地中海沿岸部では、さまざまな民族が興亡してきた。そのなかで、イスラエル(ユダヤ)民族はバビロニア捕囚やローマ帝国による迫害など、民族流亡の危機を乗り越え、第二次世界大戦後に再び自らの国を持つに至った。本書は、民族の祖とされるアブラハムから中東戦争後の現在まで、コンパクトに語る通史である。
目次
イェルサレム
パレスティナ・イスラエルの国土
王政以前
第一神殿時代-紀元前10世紀?紀元前6世紀
第二神殿時代-紀元前538?紀元後70年
対ローマユダヤ叛乱-紀元後66?74年/132?135年
ビザンツ帝国時代から初期ムスリム時代へ-324?1099年
十字軍時代-1099?1187年
アイユーブ朝からマムルーク朝へ-1187?1517年
オスマン帝国時代-1517?1917年
ツィオニズム運動の開始
反ユダヤ暴動から建国前夜まで
イスラエル国誕生
中東戦争
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
molysk
58
聖都イェルサレムを中心とした、イスラエルという土地をめぐる古代から現代までの物語。その歴史は、ユダヤ人という民族と切り離せない。聖書に記されるとおり、遊牧生活から定住生活へ、部族制から王国へと移行する。やがて強大な帝国の支配を受けて土地を追われ、ユダヤ人は世界へ離散する。特筆すべきは、千八百年以上の間、迫害を受けながらもアイデンティティを失わず、再びイスラエル国家を打ち立てたことである。一神教を中心とした伝統の遵守が、民族の力の源泉なのか。研究者による本書の記述は詳細だが、概略を把握するにはやや難がある。2023/01/28
健
17
創世記のアブラハムから紀元2000年頃までの歴史。前半は固有名詞のオンパレードで読み進めるのに難儀したけど、ユダヤ教とイスラエル国成立の複雑な関係が纏められていた。あまり頭に入っていないのだけれど、この苦難の歴史があるからこそのイスラエルなのかと納得した。同根のユダヤ教、キリスト教、イスラム教が1つの聖地を巡って争ってきた歴史について無責任に「地球は広いのに」などと思うのは罰当たりなのだろうが、「宗教はアヘンだ」といったマルクスは一面では正しかったのかな、などとも思ってしまった。2021/08/08
ジュン
12
今こそ読みたい一冊。合点し嘆かずにはいられない。古代イスラエル神話が現在イスラエルのアイデンティティにとってどれほど重要なのかがわかる。またホロコーストよりも中東戦争がイスラエルのユダヤ人をイスラエル国民としたことに目から鱗が落ちる。2021/05/14
ごん
5
イスラエルの歴史についての一冊ですが、読んでいてあまりリズムがでないですね。ただ現在のイスラエルの問題を考えるうえで必要となる事項は知ることができると思います。現在のガザで起こっていることを考えるにはイスラエル側の歴史だけでなくパレスチナ側の歴史も知る必要があります。そうでなければ片手落ちなのでしょうね。2024/08/31
belier
5
厚めではあるが新書にアブラハムから中東戦争をカバーしようとするのは、さすがに詰め込みすぎで散漫になる。ただ、イスラエル人(ユダヤ人)の国がなくなっていた間も、エルサレムを中心にこの地域が歴史に翻弄されていた状況は概観できた。離散したユダヤ人の苦難は言うまでもない。あと、よく問題となるイギリスの三枚舌外交については、簡潔にまとまっていてわかりやすかった。しかし、建国から中東戦争までは、アラブ諸国との軋轢やパレスチナ問題に関して、著者のイスラエル贔屓が強すぎるように思った。2023/09/27
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