テレビだョ!全員集合 自作自演の1970年代

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テレビだョ!全員集合 自作自演の1970年代

  • 著者名:長谷正人/太田省一
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 青弓社(2014/07発売)
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  • ISBN:9784787232809

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内容説明

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草創期独特の熱気に包まれていた60年代とMANZAIブームで幕を開ける華々しい80年代とに挟まれ、奇妙なまでに静かな印象がある70年代のテレビ文化。だがその時代のテレビをめぐる一つ一つの出来事を見ていくと、「テレビの外部」を映していたテレビがテレビ自身を自作自演するようになった歴史的プロセスが浮かび上がってくる。テレビ史の転換点としての70年代を照射するメディア論。

目次

序章 七〇年代テレビと自作自演 長谷正人
 1 テレビの面白さ
 2 自作自演としての七〇年代テレビ
 3 本書の構成

第1部 七〇年代テレビをジャンル別に見る

第1章 開拓者の時代──七〇年代バラエティというフロンティア 太田省一
 1 テレビに移住する──「ゲバゲバ」から「土曜8時」へ
 2 「低俗」であるということ──『全員集合』と通過儀礼
 3 「欽ちゃん」というバーチャルリアリティ──「お茶の間」を見るテレビ
 4 視聴者参加の七〇年代──真剣とゲームの間で
 5 タレントとは何か──マチャアキからタモリへ
 6 バラエティの秘かな冒険──ポストテレビへの助走

第2章 視るものとしての歌謡曲──七〇年代歌番組という空間 太田省一
 1 全盛期としての七〇年代
 2 六〇年代後半に起こったこと
 3 「アイドル」という現象
 4 変容する「歌謡界」
 5 『ザ・ベストテン』が意味するもの
 6 八〇年代へ

第3章 ドキュメンタリー青春時代の終焉──七〇年代テレビ論 丹羽美之
 1 転回点としての一九七〇年代
 2 『ドキュメンタリー青春』と田原総一朗
 3 青春、ジャズ、テレビ
 4 テレビの自己解体

第4章 日常性と非日常性の相克──七〇年代テレビドラマ論 長谷正人
 1 視聴者における日常性と非日常性の相克
 2 制作現場における中継性と作品性の相克
 3 山田太一、非日常性を日常性に折り畳むこと
 4 「住まうこと」の中継としてのドラマ

第5章 コマーシャルの転回点としての七〇年代 難波功士
 1 コマーシャルから解放されたCM音楽
 2 伝説のCM作家という伝説
 3 マルチな才能という商法

第2部 七〇年代テレビと社会を読む

第6章 テレビと大晦日 高野光平
 1 メディア・イベントとしての十二月三十一日
 2 年越しテレビの古層(─一九五二年)
 3 『紅白』圧勝──秩序が生む想像的非日常(一九五三─七四年)
 4 覚醒から混沌へ──内輪空間が生む増幅的非日常(一九七五年─)
 5 大晦日からテレビが見える

第7章 「女子アナ」以前 あるいは“一九八〇年代/フジテレビ的なるもの”の下部構造──露木茂氏インタビューから 瓜生吉則
 1 彼女たちが「女子アナ」になったころ
 2 「テレビ・アナウンサー」露木茂
 3 「女子アナ」神話の下部構造
 4 「革命」の後で

第8章 テレビにとって“やらせバッシング”とは何か──「やらせ問題」のテレビ史的意義 田所承己
 1 ムスタン事件
 2 やらせ概念の出現
 3 やらせリンチ事件
 4 テレビバッシングの特性
 5 “やらせバッシング”とは何か

資料 七〇年代を代表するテレビ番組の基礎知識

資料 七〇年代テレビ史年表

資料 テレビ論のためのブックガイド 長谷正人

あとがき 太田省一

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

2
ふむ2022/12/26

tkm66

1
資料2008/01/16

チャーリイ

1
内輪受け、楽屋落ち的な自己批評、自作自演的なテレビ演出は1980年代の全盛を前に、70年代に準備されていたという史観のもとに70年代のテレビを学術的に分析した書。70年代、中継主義に打ち克った作品主義が、80年代演出現場から離れたドラマ(つまり企画主義)の量産につながっていく皮肉。政治の季節のただ中に、対象へ介入する手法でドキュメンタリーを作った田原総一朗が、70年代に自己解体へ進む過程など。露木茂インタビューによって「女子アナブーム」の下部構造が明らかになるのも興味深い。2019/06/08

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