- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
300年前のメキシコに社会の規範や道徳と闘った女性がいた! 詩こそが最高の文学だった17世紀末。ソル・フアナはそんな時代に世界で最も愛された詩人だ。美貌の修道女でありながら、恋愛、女性の権利、学問への欲求、抑圧的な社会への抗議などをテーマとした作品を残した。彼女の思想を明快に表現した詩と2通の手紙を、詳細な解説とともにまとめたわが国初の試み。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
66
”彼女は、言いたいことを言うときには驚くほどフランクに口にすることができる類い稀れな勇気の持ち主だった”知れてよかったソル・フアナ。自我の拡張感の陶酔と女の権利の制約に対する抗議が著者のテーマであり、アメリカ大陸最初のフェミニストと言われているという。2018/09/14
兎乃
30
『私を迫害することで、世界よ、お前は何の得をするのか?私に何か失礼があったのだろうか?私が試みたのはただ わが頭の中に美しいものを入れておこうとしただけであり 美術品にわが頭を入れあげてしまったわけではないのに。』16世紀後半、こんなに美しく聡明な女性がメキシコにいました。フェミニスト的視点ではなく、詩人・芸術家として尊敬します。もちろん、その政治的嗅覚も素晴らしいと思うけど。2013/02/18
kazi
20
事前知識ゼロで読みました。おそらく先覚者と言うべき人なのでしょうね。全編通して感じられるのは、当時の女性が負っていた社会的制約の理不尽さに対する反発心であり、修道女という立場も関係するのだろうが、反発の意思を表明するのも物凄く気を遣って書いてるということです。文学的名声を得ても、「女性のくせに」的な批判に晒され、名声が苦痛となる。卓越した才能を持ちながらその才能を自由に表現することができないというのは、非常に生きづらいことだったのでしょう。こんな昔にこのような女性がいてくれたというだけで奇跡みたいな話だ。2024/04/03
紫羊
20
この本を書店で手に取るまで、作者のソル・フアナの存在を知らなかった。女であっても学問や詩作が許される身分を獲得するために修道女になったという何とも大した女性だ。この本には数編の詩と二通の手紙が収録されている。特に手紙が面白かった。表面上は謙遜に謙遜を重ねたような言葉を連ねながら、隠し切れずに溢れ出る自身の知への自信。作者が身近に感じられる。そして、時代を経ても人間の本質は大きく変わらないことが愉快に思えた。2013/10/23
かふ
18
メキシコの修道女が書いた詩と手紙。世俗的恋愛(同性愛)のような詩を書いたのでカトリックの告解師やメキシコ統治の大司教から批判される。その二通の手紙はカトリックの家父長制的女性蔑視に対する異議というもので、現在のフェミニズムに繋がるものである。彼女の主張は詩を書く表現の自由であり、それは神から抑圧されるものではない。信仰とは別の次元の話で彼女を貶める勢力は女性の社会進出を許さない従属した関係にさせているのだという。メキシコは当時スペイン統治下であり、セルバンテス亡き後のスペインで彼女の作品は人気を呼んだ。2023/10/03
-
- 電子書籍
- 姉フレンド 99号
-
- 電子書籍
- 元、落ちこぼれ公爵令嬢です。THE C…
-
- 電子書籍
- 【フルカラー】お人形さん【タテヨミ】3…
-
- 電子書籍
- 花をくれたら私をあげる【タテヨミ】第3…
-
- 電子書籍
- プレス技術 2022年 3月号




