黒博物館 スプリンガルド

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黒博物館 スプリンガルド

  • 著者名:藤田和日郎【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 講談社(2015/03発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784063726305

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内容説明

19世紀・ヴィクトリア朝初期のロンドンで、女性ばかりを狙った連続殺人事件が発生。現場では、高笑いしながら跳び去る怪人の姿が目撃されていた。3年前、夜道で女性たちを驚かせたという「バネ足ジャック」が殺人鬼となって帰ってきたのか? 事件を追うロンドン警視庁の警部は、意を決してある「貴族」の館へ馬車を飛ばす……。『うしおととら』『からくりサーカス』の藤田和日郎、新境地。熱き活劇の名手が奏でる怪奇と冒険と浪漫の協奏曲(コンチェルト)!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海猫

189
再読。正編、後日談両方が載っていて、相乗効果が見事に効いている。語り口の工夫が上手いですね。続編のゴースト アンド レディの方に感銘を受けた直後なので正直、軽い印象を受けてしまうがそれは現在の著者がさらなる高みに上ったということなんだろうな。こちらはこちらで怪奇冒険活劇として面白いわけだし。2015/07/25

mocha

104
19世紀イギリスに実在した怪人「バネ足ジャック」。びよんびよんと跳ね飛んで女性を脅かすその正体は…。警部もかっこいいけど、放蕩候爵ウォルターの切なさもいい。アクションとゴシックロマン。番外編の『マザア・グウス』で縁が繋がっていて嬉しくなった。犯罪のさまざまな物証を保管する「黒博物館」も本当にあるらしい。美人キュレーターもいるのかな。2017/09/17

まろんぱぱ♪ 

70
ロンドンを震え上がらせた妖しいバネ足の怪人、若き貴族の悪戯が、数年後に悪夢で蘇る。ウォルター卿の想いと哀しみ、ちょっとマザコン?(笑)ロンドンと怪人とヤードの腕っこきとの友情、冒険譚の3要素ですね。個人的にはマザァグウスが好きですね。お坊ちゃんを新しい世界に連れ出す元気な女の子、冒険譚はボーイミーツガールから始まるのがお約束、将来も垣間見せる粋なお約束も。狂言回しのキュレーターもよい味だしてる。絵柄に拒否感あったけど、とにかく面白い。次の話も行きますよ。2015/08/04

nyaoko

61
ロンドンの街を騒がせたバネ足ジャックが3年後、切り裂きジャックとなって帰って来た。ジャックを追うロッケンフィールド警部はある疑問から、この2人のジャックは違う人物なのでは?と推測する。いやはや、熱い、なんて濃厚で重厚な作品。藤田節炸裂の戦闘シーンにドキドキハラハラ。後日譚のマザア・グウスも面白かった。バチっと終わらせる演出にお見事!としか言えません。2015/08/03

流言

50
『人間にとっての「最高」ってヤツは「変わっていく」ってコトだろうからな』。産業革命を経たイギリス、という舞台を思うとこの言葉は尚更に重い。人類を進歩に導いた産業革命には環境汚染や小児労働など暗部も多く、バネ足ジャックの都市伝説化もそうした社会の闇あってのことだろう。『ゴリラは人間の親戚』といった台詞にも急激に成長した時代をよじれのようなものが見て取れる。そんな変化の時代だからこそ冒頭で挙げた言葉は一際輝いている。そんな薄暗さを感じさせつつも、前を向いて未来へ向かって力強く生きる人の輝きを感じる作品である。2016/02/10

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