内容説明
北の大地と失意の女。十津川が挑む戦慄の罠。恋人に裏切られ借金に追われる風見ゆう子は死に場所を求めて北海道へ向かった。特急「北斗1号」で、彼女は見知らぬ男から3日間旅に同行して欲しいと100万円を渡される。そして身に降りかかる連続殺人の容疑。北の大地に張り巡らされた巧妙な罠に十津川警部が挑む。美しさと哀しみが滲む傑作推理小説。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
87
〔再読〕本作は、西村トラベルミステリの中で、変わった設定の作品として特別な位置に在ると思う。ヒロインは北海道に自殺をしようと来るのだが、犯人に騙され自らが殺人犯として逮捕されてしまう。前半は、ヒロインが犯人の罠にはまってしまう物語を、心情豊かに描いている。よってミステリとして読者は、犯人を必然的に解ってしまう為、十津川警部と共に犯人の仕掛けた罠を見破り、その動機を推理する事となる。十津川警部の推理どおりの結末であって欲しいと願うしかないのが、なんともやりきれない。しかし、逆にその余韻が良い人もいると思う。2019/07/23
CABIN
32
青函連絡船にダグラスDC-9、会話も昭和風情てんこ盛りでした。トラベルミステリーのジャンルを確立した西村京太郎さんですが、生涯647冊も書いているなんて驚きです。読んだのは高校生以来かなぁ。時刻表トリックにハマって数多く読みました。この本では時刻表トリックは無く、殺人の真相が不明瞭で、動機と結末もイマイチでしたが、久しぶりに十津川警部と亀井刑事に会えて満足です。函館から札幌までは地図で見ると近いのに、特急で4時間も掛かるのか〜。やっぱり北海道は広い!特急に乗って北海道を旅したくなりました。2024/06/27
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
7
「勝手に列車祭」第134弾。この本は2冊あり文庫コレクション257冊目であった。 1990年12月20日 初版。。。悲しげな女の津軽海峡連絡船の描写から始まる。この話は嵌めるほうも嵌められるほうも悲しい話である。殺された人間は2名の女性以外、殺されて当然のような男であった。列車や飛行機、車(白のソアラ)、船など乗り物は沢山出てきた。犯人は逃げたか、自害したかは不明となっている。十津川警部が思ったようになっていて欲しい。2016/10/27
義輝仮面
2
【★★★☆☆】 冤罪にかけられる女も真犯人も誰一人救われない内容だったなぁ・・・。 前半は冤罪にかけられた女性の描写をメインに進み、途中から十津川警部に視点が変わり、真犯人はすぐに分かるが被害者との人間関係を十津川警部がどう見つけるかという話になる。 2018/11/12
クロッチ
1
見知らぬ人から100万円をあげるから三日間一緒に旅をしようと言われても素直にはいとはうなづけないよなぁ。自分はやってないのに状況証拠を積み上げられることで自白までしてしまう恐ろしさ。怖いなぁ。2019/06/19
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