内容説明
刑事の仕事は、被疑者の容疑を黒くする材料を集めること。しかし、その嫌疑が、誘導尋問や偽証によって落とされた「冤罪(えんざい)」の陥穽(かんせい)であったなら――。「白い刑事」と呼ばれる中央署の刑事・相良修平(さがらしゅうへい)は、弁護士や新聞記者の協力を得て、事件の隠された真相に迫る! あふれる機知と、心に残る人生の機微。社会派ミステリーの名匠が描く八つの傑作短編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
54
今この「白い刑事」を読ませてもらって、こんな刑事と弁護士と記者がタックルを組んでいたら昭和の数々の冤罪なんてなかったろうにと思う。佐野さん自身もそう思われて書かれたのではないだろうか。傍若無人にふるまう警察、国家権力は忖度をも合わせ持つようだ。古い本だからkindleunlimitedで読ませてもらってもらえましたが、携帯電話が無いだけで、今読んでも8編の社会派ミステリーは人生の機微と機知に溢れていました 2019/07/21
涼
11
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/09/post-3752.html2018/09/29
午睡
3
不思議なタイトルだなと思って手にとると、「白い刑事」とは冤罪に陥りがちな被疑者の潔白を証明するための証拠を集める刑事のこととわかる。 なるほど、世の刑事なる警察官には、予断と偏見で最初から被疑者をクロと決めてかかって取り調べるタイプがほとんどだろうから、こんな「白い刑事」がいたらいいなと思わせる。 やっていないのに自白に誘導する先輩刑事に幻滅して警察を辞めようとする「白い刑事」。そうした主人公の造形に、作家・佐野洋の警察組織への批判精神がみてとれ、この作家らしいなと好ましく感じる。2019/05/26
コマンドー者
1
佐野氏の90年代の連作短編推理集。 冤罪を刑事と弁護士が追及するというテーマで、佐野氏らしい社会派のテーマを軽いタッチで読ませる安定した職人技が堪能できる作品集である。2024/10/01
森博嗣作品が好き
0
連続短編推理小説。犯人(クロ)に対し無実(白)を追求する刑事と弁護士のお話。 トリックは殆ど無いし短編のせいか犯人は直ぐ逮捕される^^; つまらなくは無いけれど・・・ この本は確か4,5年前に購入して読んだ筈なのに、一つも覚えていなかった^^;2012/04/24
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