内容説明
食事に誘われて以来、バツイチの課長が気になる夏緒。さえない課長が実は資産家だという情報を聞きつけ、ライバルを出し抜き結婚へこぎつけたが――。女の欲望を描いた「玉屋の椿」の他、「赤ん坊になったおばあさん」「座敷わらし」などを題材にした恋愛譚。全六編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しろ
4
☆7 なんか既視感あると思ったら前作『恋愛今昔物語』のver.2みたいな話だからか。まさに「新」って感じでもないけど、今作でも春夏秋冬を冠する名前のアラサー女性たち、一人一人の恋愛を描いている。友達だけどライバルな彼女たちの冷静な他己自己分析と、昇降激しい感情は相変わらずの丸美節。モチーフはやはり昔話で教訓も同じく「欲を出し過ぎるのは良くない」「自然体が一番」「幸せはすぐそばに」「地球で生きるのは人間だけじゃない」って感じ。最後の、夫を出世させようとする妻の話も面白かった。2013/01/05
Eiko
2
日本昔話のリメイク版短編集続編。前作「恋愛今昔物語」で出てくる登場人物の後日談なんかもあって嬉しい。「秋緒の失敗」では、子供に扮した竜神を助けたお礼に、と「何でも願いをかなえてくれる洟垂れ小僧」が家にやってくるというストーリー。しっかり物の主人公がどんどん破滅していく過程が手に取るように理解できて、妙に心に刺さります。カクテルドレスを着て、エメラルドの指輪をして、カップラーメンをすするシーンなんて、絶妙。2015/08/12
YH
0
前作で一番しっくり来ていたハイミスの話と家庭教師の話の続編があってちょっと嬉しかった。昔話がモチーフなので、仕方ないけれど、多少の説教臭さがあるのがいずれも気になる。2012/07/17
kinoko_kinako
0
再読2010/10/04