新潮文庫<br> 駆けこみ交番

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新潮文庫
駆けこみ交番

  • 著者名:乃南アサ【著】
  • 価格 ¥737(本体¥670)
  • 新潮社(2014/12発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101425450

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内容説明

新米巡査の高木聖大は、世田谷区等々力の交番に赴任した。大事件などない閑静な住宅街で、不眠症のおばあさん神谷文恵の夜の話し相手が聖大の目下の役割だった。ところが、ひょんなことから、聖大は指名手配中の殺人犯を逮捕するという大手柄を挙げた。以降、文恵の態度が微かに変化する。文恵を含む七人の老人グループが聖大に近づいてきた……。人気沸騰中、聖大もの四編を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

108
等々力の交番で新米巡査をする聖大は地域の老人グループと知り合い、持ち込まれる情報を活用しつつ事件を追っていく。『ボクの町』に続き、聖大の成長を追っていくというもので、彼に人生の重さや深みを感じさせる老人グループや引退前の刑事をフォーカスした後半が読みどころ。不満が鳴りを潜めると同時に存在感も希薄になっていく聖大を差し置いて、本書の魅力を担っているのは彼女たちとも言えるだろう。『人生の放課後』の直球な復讐劇は気持ちの良いものではないが、文恵の印象がガラッと変わる様は話そのものよりもサスペンス的かもしれない。2021/03/27

ワレモコウ

86
新人警察官・高木聖大の続編。等々力の交番に赴任した聖大は、扱いにくい先輩に振り回されながらも、少しずつ警官らしくなっていく。地元の文恵さんという老人に可愛がられ、そのお仲間の「とどろきセブン」という老人グループの情報を頼りに、事件を解決することもしばしば。短編4編からなるが、文恵さんの過去を書いた「人生の放課後」はジンと来た。「ワンワン詐欺」で知り合った刑事のガンさんが、さまざまな縁をつなげてくれる。さては、ラストの娘さんも…ムフフ。2021/02/12

tengen

81
刑事に憧れる高木聖大だが、すっかり町のお巡りさん。凶悪事件もなく気分屋の先輩とドタバタ過ごす日々。ひょんな事から地域の老人グループと昵懇になる、その名もとどろきセブン!とどろきセブンと聖大による町事件簿。さて聖大くん、ちょっとは成長するのか。2014/04/24

Shinji Hyodo

70
乃南さんの本を読みたいと思い、表紙のイラストのほのぼのさに惹かれて…シリーズ物の二作目だったようです。高木聖大巡査のちょいととぼけたキャラと彼をサポートするのか、それとも事件に引きずり込もうとするのか『とどろきセブン』と称する悠々自適の爺婆達。幾つかの事件にはセブンの連中が関わっているようで、聖大は御釈迦様の掌の上の孫悟空状態^^;面白いのは、スーパー情緒不安の上司の藤枝主任。何かにつけて「高木ぃ〜」と構ってくる´д` ;まるでアンガールズの右側の奴だった(^^;;乃南さんの物語にしてはサラリと読めました2015/08/12

はつばあば

57
先日、我が家にとても可愛らしい・初々しくって結構なイケメン君がお巡りさんの制服を着て訪れてくれました❤。聖大君はこんな感じじゃないワなぁと思いながら読了。警察官になって、オマワリさんで終わる方もいらっしゃるだろうし刑事になる人も公安に行きたい人もいるでしょう。聖大君は元山春子さんと一緒になったような本を読んだ覚えが??。警官と言っても人の子。色々な人に助けられて出世もしていく。ケガ無く悪への誘惑を横目で見ながら定年を迎えた時、聖大君にはどんな老後が待っているのか。とどろき7・2号を想像してみるのも面白い。2023/10/15

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