内容説明
28歳の若き研究者、瀬戸口の計算式は、マグニチュード8規模の直下型大地震が東京に迫っていることをしめしていた。十年前の神戸での震災、あのとき自分は何もできなかった。同じ過ちを繰り返したくはない。今、行動を起こさなければ……。東京に巨大地震が起こったら、高速道路は、地下鉄は、都心のビル街は、いったいどうなるのか。最新研究に基づいてシミュレーションした衝撃の作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みも
166
新型コロナウィルスの猛威が、世界を脅かしている今…そして、本日は3.11…世界中がざわついているこんな時期に、もしも東京直下型地震が起きたら…東南海巨大地震が起きたら…そう思うと背筋が震える。言うまでもなく地震は季節も時間も、人間の都合など一切お構いなしにやって来る。パンデミックと地震・津波に同時に襲われたら、医療崩壊のみならず、治安維持すらままならないかも知れない。本著は、阪神・淡路を経て、東日本大震災以前に発表された。徒にパニックを煽るものではなく、著者の思いが強く込められた警告と問いかけの書である。2020/03/11
なお
132
★★★★☆ 必ず地震が来ることは誰でも知っている。どんな状況になるかも、過去の経験からみんな知っている。いつ来るか分からないだけだ。だから備えているはずなんだが。どれだけの人が、懐中電灯を持っているだろうか。それを寝る時横に置いているだろうか。小さなことだが、備えとはそういうことではないかと感じた。2017/01/21
モルク
96
必ず起こると言われている首都直下型地震。その時東京はどうなるのか。地下鉄、高速道路、高層ビル、密集地での火災、帰宅難民そして一瞬にして変わる景色。その時何ができ、どうすればいいのか。臨場感あるシーンの数々。わかっているはずなのに、いつの間にか喉元過ぎれば状態になっている。今このコロナ渦の中で大きな地震が起こったら…。本書では若き地震学者の意見に東京都知事が耳を傾け準備をする。指揮官の初動の速さ、決断が事態を左右する。その対応における総理と都知事の主導権争い、そのせめぎあいに苦笑。2020/05/27
AICHAN
80
図書館本。2006年の作品。さまざまな地震関係データを入れてコンピュータでシミュレーションすることで地震予知をしようとする若き地震学者が東京直下M8の地震を予知する。青年は阪神淡路大震災を経験して家族を失ってから地震学者を志した。青年の予知はズバリ当たり、東京は大混乱に陥る。地震予知が外れると1日に数千億円の経済損失があるという。また予知した学者は学者生命を失う。そのため予知に消極的になりがちだが、青年は阪神淡路の教訓からなりふりかまわず予知をしたのだった。学者の予知が外れても許すルールが必要だ。2018/12/30
はつばあば
79
今、娘夫婦と孫がこちらに向かって新幹線で帰省中。高嶋さんの本を読む度に、東京が心配になる。南海地震、花折断層と京都もいっぱいの地震源があると言うのに・・。マグニチュード8の直下型地震でなくとも地震は恐ろしい。火災を引き起こすし津波も襲う。人の命も家も財産の一切、家族さえも失う。防災をもっとマスコミは取り上げるべきだ。ゲス不倫に現を抜かしてないで、政治家の思惑に踊らされないで、しっかりマスコミの本来の役割を果たして欲しい。2016/12/28
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