内容説明
映画「Life 天国で君に逢えたら」原作。「天国で、逢おう」妻と幼い子ども4人を残し、38歳の著者は逝った――。末期ガンの宣告を受けた世界的プロウィンドサーファーが、最期の場所としてハワイを選び移住。家族との間に生まれた深い心の交流に、「ガンになってよかった」と思い、日々を生きた――。余命宣告期限を超えて188日、死ぬ間際まで綴りつづけた“命の記録”がここに! 「最後まで、生かされた、生きようとしていた、と感じた」――妻の付記も収録した感涙必至の一冊。
目次
第1章 ぼくはガンの終末期(その日まで;たったひとつの宝物 ほか)
第2章 二ヶ月彼方のデッドライン(単純な質問;人生の交差点 ほか)
第3章 身体中の粘膜が破裂してゆく(吐血;下血、そして緩和ケア病棟へ ほか)
第4章 命の貯金(元旦の早朝、激しい痛みが;強いのと弱いの、どちらがいい? ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hatayan
39
ガンで余命3ヶ月の宣告を受けた元プロサーファーの闘病記。10万人に1人の難病に冒された著者は日本での延命治療に見切りをつけ、家族とともに現役時代の思い出が残るハワイに移住。エッセイを書きながら最後の日々を穏やかに過ごします。死を覚悟させるほどのものすごい痛みを経て残ったのはあらゆるものへの感謝とすべての人への共感。著者夫婦は、いつ訪れるかわからない旅立ちの日を笑顔で迎えられるよう最後まで対話を重ねました。本には書かれていない苦労や悩みを頁の背後に感じながらも、人生を締めくくる一つのあり方を示す一冊です。2020/03/22
ふろんた2.0
24
末期がんを宣告された、プロサーファーの著者。家族のことハワイに移住したことなどを綴る。だが、過酷な闘病生活の最中であり、医師の余命宣告どおりであるならば、本書が出版できる分量に至らないのである。ページをめくるたびに、死が近づいているのだが、それを感じさせないゆったりとした筆致。奥さんによるあとがきが泣けてくる。2015/06/18
Kenichi Yanagisawa
16
悪質な肝臓肉腫に冒され、最後の地として選んだのはハワイ。家族との最後の思い出を残すための時間であった。事故とかで突然に家族を失うのと死期が迫っているなかで最後のお別れができるということを選ぶのであれば、後者なのかもしれないが、その選択ができるほど、自分は人間ができていないなぁと痛切に感じた。 2012/10/31
ぽこぺん
9
ガンを患ったことでうつ病になるもそれを克服し、ガンであることと余命宣告を受け入れ流れに身を任せ生きていく。実際に亡くなっているだけに、一字一字に重みがある。余命宣告を受けるのって、どういった心境なのだろう? 想像もつかない。2014/05/09
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
9
この本を読むと、人は生きているのではなく、生かされているのだと感じた。そして家族や人との繋がりについて改めて考えさせられた。★★★★2008/09/26
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