内容説明
貴方の描く似顔絵は、折り紙にも負けている……。絵は「心の世界」。視覚と脳の不思議な関係を探る。まったく同じ世界を見ているはずなのに、私だけうまく描けないのは、いったいなぜ……?
目次
まえがき
第1章 2次元世界は得意ですか?
絵の才能と脳の持つ才能
見たものをそのまま描いてはダメ
羊は決して棚から落ちない
空間を見る能力は特別なのか?
空間を見るのは生まれつきか?
両眼が立体を描くのを邪魔している?
動くと見える立体感、運動視差
コンピュータが苦手な遠近法の解釈
大きさの恒常性の成長は早い
絵を描くことを難しくしているもの
遠近法は難しい?
他
第2章 絵の素質ってあるの?
片側が未完成の絵
子どもはピカソ
絵の天才は、いつから天才?
写実的に描くこと
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
45
2007年刊。著者は視覚の研究者。視覚にまつわる事例とその理論が盛りだくさん。写真に対する絵画の長所として、消失点を幾つも作れる事がある(写真だと一つ)。なるほど鑑賞しやすい。脳には顔を識別するための領域があり、顔を見分ける能力は人間が卓越している。但しここを損傷すると家族の顔も分からなくなるから恐ろしい。子供の特徴を持った顔が可愛いのも、似顔絵には誇張が必須なのも、先天的なプログラムの働き。赤ちゃんによる検証を見ると、生まれながらの感覚は幅広いようだ。何を美しいと感じるか、の先天的な部分を知りたいものだ2022/01/03
booklight
19
うーん、散文的で主要テーマがよくわからなかった。文章の書き方も雑な部分もある。視覚や見たものの認識に関する研究、小ネタが色々。・相貌損失の患者は、顔を認識できない。・幼少時は、片目が弱いともう片方の目をよく使い、ますます片目が悪くなる。・同じへこみでも上からのライトでは凸凹を感じるが横からのライトだと凸凹を感じづらい、など。2022/07/02
ティス@考える豚
2
視覚による認識学概論的な本。半側無視・頭足画・相貌失認・骨相学など色々勉強にはなったがタイトル関係なくてなんだこれ感2018/06/01
kabeo
2
視覚の神秘を感じた。目で見ているようで実は脳で見ていたんだな。人間も地球で生き延びていくために進化してきた生物なんだと実感。2017/05/05
たかひー
1
★★★★ 視覚による認識と脳との関係をわかりやすく説明されていた。改めて人間の脳の偉大さというか不思議な能力を教えられた気分。面白かった。2021/06/23
-
- 電子書籍
- 【白熱!自民党総裁選(1)】男女同数立…