内容説明
闘いの荒野の超越者 最終進化完了!幾重にも張りめぐらされた謀計 裏切りと殺戮の極限へ――!米国軍需産業の支配者たちから諜報戦の鍵として狙われているヴェトナム娘ラン。先手を打って彼女の身柄を奪うため魔都香港へ飛んだ九鬼鴻三郎を、多重にめぐらされた裏切りと欲望の罠が待ち受ける。死闘の果て、人間の極限を超越した九鬼のさらなる進化を描く三部作完結編! 〈『ヴァンパイヤー疾風録』改題〉(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くろう
2
三部作完結編。え??終わり???諜報戦の鍵として狙われているヴェトナム娘ラン。彼女の身柄を奪うことに成功した九鬼。張り巡らされた陰謀と裏切り・・・。ランの正体には驚かされた。解説に全四部作の予定だったとあるけども、あの終わり方から本編にはいけない・・・。解説の襲われ攻めのくだりで力が抜けてしまった。面白かったけど、どうにも消化不良。まあ、出てきた敵さんたちはほぼぶっ殺してるから本編で過去の精算は出来てるのかな。2020/02/13
α0350α
2
三部作一気読みしました。終盤の色々と明らかになるところが面白かったです。解説がツンデレとか誘い受けとか何かアレでしたね。2013/11/14
なお
1
本編とは毛色の違う物語であるが、それ故にスパイ小説として本編以上にもっと読まれてもいい作品。ラスト。一瞬、たった一文で守るべきものをうしなった九鬼は怒りに燃え、復讐を決意しそうなものの、喪失感からフランスで自堕落な生活を送ることになるのだろうか。そことの繋がりが気になるので再度、本編を読み返したくなる。2016/05/08
角
1
「ヴァンパイヤー戦争」外伝第3部完結編。ベトナム戦争絡みのあたりは「サイキック戦争」を彷彿させたり。いずれにしても執筆時の笠井潔の興味の方向がわかるような。こういうスパイアクションものをもっと書いてくれてもよかったのに。文体が合っている気がする。2011/03/04
akiu
1
完結。香港からベトナムへ。九鬼はベトナム帰りの傭兵になりすましたりします。途中の軍人さんがやたら喋るのを読みつつ、笠井先生がベトナム戦争の話がしたかっただけなのでは…と思いました。あとようやく「愛情でも恋情でもない、湧きたつように強烈な欲望」に目覚めましたね。待ってました(笑)。前巻から仕込まれた伏線の回収は良かったです。2010/03/21