内容説明
八尋由花は、恵まれた境遇にありながら、育児疲れとストレスから、わが子を窒息死させてしまう。その後、雲仙の雪中を彷徨っているところを、女流陶芸家の乾陶子に救われる。妊娠中の陶子は行方不明の恋人を捜していた。やがて、由花の子殺し事件の公判が進行するなかで、意外な事実が明らかになる。二人の女性の生き方を通して、「子は誰のものか」を問う力作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tae521
1
子供を愛せない面倒見れない。そして手をかけてしまい命を奪い取る。現実の世界でも多くの子供が殺されている。由花は恵まれた育ちで高学歴であっても心の学びが欠落しており、自ら誰か手助けすることなんてなかったのだろう。子育ては子供のペースでしかできないことを容認しなければならない。何よりも愛しいと思う気持ちがあるからこそ子育てできるのだな。身勝手な人々が身勝手な思いで行動する。そして破滅がやってくる。陶子が幸せになってほしいと祈りたい気持ちだ。2016/01/08
れん
1
うーん、先が気になり、一気読みでした。でも、強く印象にのこるものはありません。あー面白かったで、終わってしまう小説です。2015/06/30