内容説明
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助詞「を」と「に」の諸用法に貫かれる本質的意味を明らかにすると同時にそれらが用いられる諸表現の性質や使用条件の理由を探る。約10年をかけた研究成果の提示とともにあらゆる事象に対し徹底的に「なぜ」と問うこと、あるいは物事を本質から考えることなど、言語研究における著者の姿勢を通し、学問のないしは人間の在り方にも及ぶ意欲作。
目次
序論
第1部 助詞「を」をめぐって(「を」のスキーマ的意味
「を」の起点用法の使用条件をめぐって
「穴を掘る」型表現の本質
二重ヲ格構文の一側面-所謂「目的語所有者上昇構文」について)
第2部 助詞「に」をめぐって(「に」のスキーマ的意味
受益構文の使用条件と助詞「に」
与益構文における「に」格名詞句の使用条件をめぐって
与益構文と受益構文の非対称性-与益者・受益者の表現をめぐって)
第3部 「を」と「に」(「を」「に」の省略現象
「を」使役と「に」使役-助詞「を」「に」のスキーマ的意味からの考察)
結語