内容説明
「なにに向かって読むのか」「どう読んできたか」「なにを読んだか、なにを読むか」。偉大な思想家・詩人であり、また類まれな読書家でもある著者が、読書をとりまくさまざまな事柄について書いた、はじめての読書論集成。長年における著者の思索の軌跡、思想の背景が存分に詰まった、「知」の巨人による異色の読書論。
目次
第1章 なにに向かって読むのか“読書原論”(なにに向かって読むのか 読書について 読むことの愉しみ 本に向かって 《インタビュー》いま活字は衰退しているか 書物の評価 「書評」を書く難かしさ 《インタビュー》戦後思想界の巨人の頭脳が映し出された書棚 いずれ物書き自身を廃棄処分にする時代が来るだろう 《対談》吉本隆明・中沢新一―消滅に向かう世界のなかで、「現在」を読みとくための読書論)
第2章 どう読んできたか“読書体験論”(本を読まなかった 読書とは、書物からの知識を得ることより、一種の精神病理だ―わが生涯の愛読書 思い出の本 国語の教科書 百人一首の遊び 書くことで自意識の拡がりを充たした日々 《インタビュー》詩について 近代詩の歩み 《インタビュー》東京の本100冊 ある履歴 《インタビュー》批評と学問=西欧近代化をどうとらえるか)
第3章 なにを読んだか、なにを読むか“読書対象論”(ノン・ジャンルベスト120 わが古典太宰治「黄金風景」 短篇小説ベスト3 作者の資質の根をあらわにした短篇 思想書ベスト10 人に読んでもらいたいオーソドックスな一冊 思想書(日本)ベスト50 絶望的かつ楽天的な、日本の思想書
「ナショナリズム」の書
「国家の思想」の書
文学者への言葉
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「戦後史を読む」
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感想・レビュー
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KAZOO
ばりぼー
yumiha
白義
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