自由は人間を幸福にするか

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自由は人間を幸福にするか

  • ISBN:9784780801033

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内容説明

われわれはいま「幸福」か。「自由」を手にするとはどういうことか。ポストモダンの価値相対主義を超えて長谷川三千子、佐伯啓思、竹田青嗣、小浜逸郎が「自由」を語り合う。各氏がすすめる「人間の自由を考える本」も収録。

目次

不自由なものとして生まれ死ぬ人間
プラトンの「根源的不自由」の追求
近代的自由と人を殺す自由
近代的自由が失ったもの
古代ギリシャと近代の共通性
欲望の追求と自己中心性の問題
近代的自由のアポリア
近代の「正義論」の歪み
ルソーの一般意志をどう読むか
カントの「内面的善」の概念
一般意志と国権の問題
尊厳の承認と国家に命を投げ出すこと
ルソーとヘーゲルの「国権主義」の時代性
国家を正当付けるのは社会契約か暗黙の支持か
アメリカという国家の特殊性
自由とはある何かの崩壊ではないか
与えられた自由、勝ち取る自由
自由がたどり着いたフリーターやニート?
二重構造の戦後日本
「大人」になるということ
相互承認と良心
ポストモダニズムか伝統か
シンポジウムを終えて(小浜逸郎)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

テツ

16
サルトルも「人間は自由の刑に処されている」と言っているように、人間にとって自由とは手放しに喜べるような素晴らしいものではない。自由であるからこそぼくたちは悩み苦しむ。果てしなく広がる世界の中に放り出され膨大な数の他人と巡り合い、自分の意志で自由に存在することを強いられる。決して喜びばかりではない自由。それでもそれを手放すことなく自由意志で選択を繰り返し生きていくということ自体が苦しみも含めて尊いのだと思う。「君は自由だ。選びたまえ。つまり創りたまえ」誰にも何にも縛られることなく全てを創り出せることの尊さ。2020/06/21

里馬

9
シンポジウムを纏めたもので、すっごい面白かった!カントもニーチェも「哲学書」みたいなの殆ど読んでないから付いてくのに必死、というか付いていけなかったんだけど、司会役の小浜さんの後評・まとめ書き迄通して読んで良かった。難解な文章を多くが「何だこれ」と切り捨てて来たけど理解力が足りないだけだと改めて思った。読解力だけでなく知識も共に身につけてから読み返したい。2010/01/19

Arowana

2
難儀な時代だなあと実感致します。2016/11/06

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