内容説明
漫画家、コラムニストとして大活躍の辛酸なめ子。その1999年から2001年まで、25歳から27歳までの「実録日記」をまとめた1冊。恐怖の大魔王が約束を破った1999年。インターネット関係のトラブルが相次いだ2000年。台風、火事、テロ、狂牛病など恐ろしいニュースに襲われた2001年。仕事をこなしつつ、親から独立して一人暮らしを始めるまでを赤裸々に綴ります。
目次
一九九九年
二〇〇〇年
二〇〇一年
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
20
辛酸なめ子さんは今迄イマイチ楽しめなかったが、これは面白かった。好きな日記物という点を差し引いても、尋常でない切れ味。斜め下から舐め上げる様な嫉妬パワー、シニカルなユーモアと適度なシュールさ、しつこい下ネタのごった煮という感じで、これが実に楽しい。おちょくり方が終始徹底しているので、低俗なのに勇気ある箴言にすら思える。又、言いたいだけ言って効果的な所で切り上げるのに、日記というスタイルは大変都合が良いと気付いた。相当失礼なことが書かれているので、建前や形式を尊重する人は避けた方がいい。2016/01/02
tokkun1002
18
初、辛酸なめ子さん。エッセイ1冊目。本名、池松江美のweb日記「女・一人日記」より抜粋したもの。笑いよりネガティヴ系。まず持って気分転換には向いてない。2014/08/25
Eimi
9
本当面白くて最高。辛酸なめ子さんが実家のある埼玉県を出て、都内で一人暮らし用のマンションを購入し、引っ越すまでの日々を綴っている。いつも吐き気がしたり、肩こりがひどかったりと体調が悪いのが基本だが、結構フットワークが軽く、町田の住宅街のクリスマスイルミネーションを見に行ったり、ファムファタルに憧れてフランス語を習う予定が英会話教室に行ったりと忙しい。どこが好きなの?と聞かれてもよく答えられないのだが、淡々とした文章の中にちりばめられるギョッとする言葉たちにクスッとしてしまう。2020/04/21
ヒカル
8
なめ子さんのエッセイにハズレ無しですな〜。PHSとかSPEEDなんかが話題に上がると時代を感じるけど、そんなことどうでもよく程よい毒の効いた文章がたまらんです。なめ子さんには応援の念波を送りたいと思います。2011/06/12
mimizuku
6
セレブ パン屋のパンの味を評して”偽善的な清教徒の味”と述べてるのが、膝を打ちたいほどドンピシャ。堅実に育てよ、と扱われ続けた女子の、品の良い恨みつらみに、すみずみ共感。コラムよりも日記の方が、毒の具合が丁度良いと思う。2009/03/16