内容説明
ジャズ界の貴公子を悩ます奇妙な脅迫状! 伊集院大介のもとに天才ジャズ・サックス奏者矢代俊一が訪れた。「ボディ&ソウルを演奏するな」――ライブのたびに曲目指定の脅迫状が送られてくるという。仲間のピアニストや大切なサックスまで狙われ、ついに最初の犠牲者が!?手がかりのつかめない大介が見つめる中、俊一は禁じられた曲を吹き始める……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中原れい
47
別シリーズ主人公と重要キャラを迎えての1作。FSSでいうトラフィック。芸術方面の天才を何人も描いていたのね。音楽の神に愛され過ぎて身の上には人付き合い的に不幸ばっかりのミュージシャンに変わった脅迫が続いて...というけど今回は一人ではなかった犯人は当てることができました。誰かの応援や愛が過ぎるのって怖い。文字で表現しづらい音楽という物をなんとか書き留めようとするからか、今回もかきっふりはコッテリでした。アトム君GJ^^2021/02/08
くたくた
41
栗本薫後期の作品にしては、きちんと「読める」作品に仕上がっているのは、おそらく伊集院大介シリーズのスタイルがすでに確立していたからだろう。伊集院大介本とは言え、大部分は矢代俊一をひたすら語っている。この厚さの本なのに、大した事件は起こらない。肝心の謎解きも俊一が「分かった!」だし。「朝日のあたる家」を何とか書き終え、薫サンがやおいキャラに変貌したお気に入りの矢代俊一を前面に押し出し、「お乗り換え」を図った一作だとみる。しかしそのダシにつかわれた伊集院大介のファンは、ちょっと収まらないんじゃないかな?2022/08/14
ako
17
ジャズ一色の作品。サックス奏者・矢代俊一のキャラが印象的。彼の演奏や性格、周りの人間関係などが丁寧に描かれている。ライブは熱気、興奮だけでなく匂いまで伝わってくるかのようで一気に引き込まれた。脅迫状の暗号は専門知識が必要なので全くわかりませんでしたが差出人は早いうちから検討が付きやすい。事件より矢代という人物、彼が奏でる音に興味がわいた。2017/09/12
ソラ
7
【読メ登録以前読了作品】 内容(「BOOK」データベースより) 伊集院大介のもとに天才ジャズ・サックス奏者矢代俊一が訪れた。「ボディ&ソウルを演奏するな」―ライブのたびに曲目指定の脅迫状が送られてくるという。仲間のピアニストや大切なサックスまで狙われ、ついに最初の犠牲者が!?手がかりのつかめない大介が見つめる中、俊一は禁じられた曲を吹き始める…。 2007/04/23
ソラ
6
内容(「BOOK」データベースより) 伊集院大介のもとに天才ジャズ・サックス奏者矢代俊一が訪れた。「ボディ&ソウルを演奏するな」―ライブのたびに曲目指定の脅迫状が送られてくるという。仲間のピアニストや大切なサックスまで狙われ、ついに最初の犠牲者が!?手がかりのつかめない大介が見つめる中、俊一は禁じられた曲を吹き始める…。 2009/06/10