光文社新書<br> 字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ

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光文社新書
字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ

  • ISBN:9784334033927
  • NDC分類:778.04

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内容説明

映画字幕はいかにして作られるのか――。学校のテストでは100点の翻訳も、映画字幕では0点になるセリフとは? 「映画界の影武者」による、抱腹絶倒の初告白。

目次

外国映画の翻訳二種
第三の映画翻訳
映画字幕の作り方
吹き替えの自由と苦労
ちがって当たり前
驚異の語学力
おしゃべりなメール文
句読点の苦闘
そんなに叫んでどうするの―「!」の話
ルビと混ぜ書き〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

116
映画(特に洋画)好きな方は是非手にとっていただきたい一冊です。映画用の字幕翻訳のなんたる大変さが重々伝わってきます。今では当たり前のように普及(存在)している吹替版との比較、メリット、デメリットなど言われてみて改めてなるほどなと思うコトがたくさんありました。また、とても勉強になったのが「お」と「さん」の使い方や「させていただく」など丁寧語、謙譲語の日常での使い分けなど、自分でも全く気づいていないコトが多々あり、もっとしっかりとキレイな言葉使いをココロがけなくてはと。映画は純粋なキモチで楽しみたいですね。2020/08/16

ひなっとぉ

34
81点…「キネマの神様」から映画繋がりで。普段何気なく見ていた字幕にも色々苦労や工夫があるのですな。台詞を話している時間で文字数を調節したり、解りづらい話を内容を要約したり。配給会社とのやりあいの話も面白かった。著者のいいたい放題が読んでいて気持ちよかったです。「!」連発の話や何にでも「さま」をつける話では爆笑してしまいました。読みやすくて、新書を敬遠してる人にもぜひおすすめしたい本です。2012/01/16

AICHAN

31
図書館本。字幕作りの内幕が面白おかしく綴られる。字数、日本語の文法、世間的常識、禁止用語、常用漢字、厳しい締め切り…。あらゆる困難をクリアしてようやく誕生する字幕の世界。いや面白かった。皮肉をユーモアで包んで語る語る。いろいろと文句を垂れるが、字幕作りが好きで、「読んでいることを意識させない字幕」作りをせっせとやっている。字幕だけでなくこのエッセイの文章もなかなかのもの。とにかく面白い。この著者、字幕屋クビになっても作家として食っていける。次は戸田奈津子さんの本を読んでみよう。2017/09/15

ごへいもち

26
面白かった。やはりいろいろな価値観を体感した人ならでは。ただしタイトルと内容にずれ2012/04/26

阿部義彦

19
普段何気なく世話になっている映画の字幕。かなりの制限が有って、逐語訳など望める訳もなく、単なる翻訳とは全然違って句読点や字数制限等に気を配り、飽くまで要約翻訳もっと言えば言葉の詐欺師とでも言うべき幅広い知識が必要な特殊な職業なのである。その為には英語なら先ず台本と睨めっこした後に、補助の人が喋る科白の秒数をチェックして1秒=4文字(例→私なら⬅で3文字)以内で要約翻訳文を当てるそうですが、外国語からの重訳の場合、複数の人物が同時発声の場合など考える事は無数にある。ルビや交ぜ書き、性別、敬語など面白かった。2024/01/09

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