内容説明
マギーは心痛と冷気に耐えながら、寂寥とした一帯を歩き続けた。人里離れた牧場へ面接に来たものの、冷たく追い返されたのだ。前科者を雇うほど愚かではない、と経営者のイーサンは言った。誰も信じてくれなくても、神に誓ってわたしは無実――傲慢な男性に蔑まれたくらいで、誇りを失うわけにはいかないわ。一方のイーサンは、暗い空模様を見上げて思い悩んでいた。雪が降り出す前に、あの女性が町までたどり着けるとは思えない。堂々としていながら、どこかはかなげな、青い瞳のマギー。これから吹雪になる……矢も楯もたまらず、彼は車に飛び乗った。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びわ
4
ヒーローの態度は状況を考えると仕方がないのかな、と思う。酷いこと言っては脳内で反省するヒーロー。ヒロインの怯えや希望に揺れる様子が切なかった。もう少し長くしてじっくり書いてほしかったなあ。地元に行って汚名挽回してほしかった。結婚式も見たかったー2013/05/21
たまきら
3
牧畜が盛んなエリアで家畜窃盗が重罪なのは、この産業に根ざして人でないとピンと来ないかもしれません。とはいえ、ここまで厳しいのはどうなんだろう…と思いつつ読みました。2014/08/27
キッチンタイマー
3
難しい話だなあと思った。持たざるものであれば受け入れられるけれどもヒーローは愛するものや資産が多くて家畜窃盗の前科者に対する怖さがあるんだろうなあと思った。年より夫婦だったら受け入れてくれたんじゃないかなあというか。日本でも犯罪者に対する偏見って問題にされるけど、再犯率の高さを思うと一概に責められない。。とはいえ、「有能な」弁護士が最初から最後まで出張中ってどういうことなんだ（怒）コイツがちゃんとしてればこんなに苦労しなかったんじゃないかと。2013/04/29
ひまわり
2
保安官制度がよくわからない。司法権もありってこと？保安官のさじ加減で(または無能加減)で刑が左右されるとしたら怖い話。2012/01/27
てん・ゆう
2
弁護士、裁判には負けるわ連絡は取れないわで仕事しろよと思った。
