- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
戦後から現在までの日本ミステリーを縦横無尽明晰な論理で語られた、至高の評論集●挑発する皮膚――島田荘司論●日付は亡霊である(『鏡の中は日曜日』殊能将之)●誘拐という名のゲーム(『さらわれたい女』歌野晶午)●誘拐ミステリ三番勝負!ほか
目次
反リアリズムの揺籃期―1975~1987
大量死と密室―笠井潔論
挑発する皮膚―島田荘司論
後日談、または「続編」について―『痾』(麻耶雄嵩)
アップル・ビルの屋上で―『眠れぬ夜の報復』(岡嶋二人)
風太郎短編の極意、ここにあり―『かげろう忍法帖』(山田風太郎)
ボトルの底の澱のように―『彼女が死んだ夜』(西澤保彦)
トリックからプロットへ―『迷宮遡行』(貫井徳郎)
剛よく柔を断つ―『栄光一途』(雫井脩介)
純粋パズラーの実験室―『退職刑事』(都筑道夫)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
不見木 叫
8
評論、文庫解説、エッセイがまとめられている。島田荘司・笠井潔らの理論に触れている部分が多い。『大量死理論』は殊に興味深い。2022/07/22
山田太郎
4
なんだか小難しい。論文読んでるみたいなかんじ。2010/09/25
サイトー
2
再読。2024/09/11
ふう
2
法月綸太郎ミステリー塾、日本編。おいおいちょっと考えすぎだろーと思うところもあるが、ミステリーは文学の一分野だと言うことを再認識できる一冊。都筑道夫のカッコよさも改めて認識。こんなに真剣に考えながらミステリー書いてるんだ…と感心したからにはもうちっとありがたく読まなきゃなあと思うけど、多分すぐ忘れるんだろうな私w そして平気で「うーんピンとこない」などと言ってしまうんですね(すみません)2013/08/28
misui
1
評論集。笠井潔論を装ったクイーン論が素晴らしくて痺れた。笠井潔とクイーンの作品を比較検討し、大量死と密室を絡めて大戦間探偵小説を論じる。クイーン『九尾の猫』のお供にぜひ。2010/01/01