内容説明
戦後から現在までの日本ミステリーを縦横無尽明晰な論理で語られた、至高の評論集●挑発する皮膚――島田荘司論●日付は亡霊である(『鏡の中は日曜日』殊能将之)●誘拐という名のゲーム(『さらわれたい女』歌野晶午)●誘拐ミステリ三番勝負!ほか
目次
反リアリズムの揺籃期―1975~1987
大量死と密室―笠井潔論
挑発する皮膚―島田荘司論
後日談、または「続編」について―『痾』(麻耶雄嵩)
アップル・ビルの屋上で―『眠れぬ夜の報復』(岡嶋二人)
風太郎短編の極意、ここにあり―『かげろう忍法帖』(山田風太郎)
ボトルの底の澱のように―『彼女が死んだ夜』(西澤保彦)
トリックからプロットへ―『迷宮遡行』(貫井徳郎)
剛よく柔を断つ―『栄光一途』(雫井脩介)
純粋パズラーの実験室―『退職刑事』(都筑道夫)〔ほか〕