内容説明
男が追いかけてくる。崖下には青い海。これ以上、逃げられない。そしてニキは深い闇にのみこまれていった……。次に目を開けたときには病院のベッドにいた。傍らには憔悴した男の姿があった。優しく触れてくる親しげな態度とは裏腹に、ひどく危険な雰囲気を漂わせている。あなたのことも、なぜここにいるのかも思い出せないとニキが告げると、男はうろたえた。僕たちは新婚旅行でここサルバヘ島へ来て、君は誤って崖から転落したんじゃないか、と。だが失われた記憶の底で、ニキの直感が警告した――違う、この人は夫じゃない。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
27
男に追いつめられ崖から落下。怪我をして病院のベッドで目覚めたヒロインは記憶を失っているうえ、付き添っている”夫”に違和感がある。なぜ命を狙われたか、夫を名乗る男と本当に結婚したのか、疑心暗鬼に陥るヒロインは実に気丈な女性。考え方が理詰めで、普通なら取り乱しそうな場面でも冷静に行動する。記憶をなくしても、もともとの性格は変わらないってことでしょうか。懸命にヒロインを守ろうとするヒーローは頼れる男。嘘はいけないけれど、彼の恋心ゆえのストレスを思うとちょっと気の毒かも。サスペンス風でなかなかおもしろかったです。2015/09/16
ゼニガメ
3
【海外作品読書会】ヒーローが汚職議員を追い詰めようとしていた経緯がいまいち伝わってこない。もう少し彼のバックボーンを知りたかった。ヒロインがよかった分、ちょっと残念。2015/10/11
矢田ふみえ
2
記憶喪失と疑惑が入り交じり、物語が展開する。うまいこと記憶が、なくなるものだ。ヒーローにそこまでする根拠は。2017/03/30
くろうさぎ
0
記憶喪失ものでも、ちょっと珍しい展開かなぁ・・・? 2011/08/05