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内容説明
まだ行ったことのないどこかに行ってみたいんだ。いつもの塾の帰り道、偶然出会ったのは、学校に来なくなってしまったクラスメイト。だけど彼は、犬をつれて、輝く瞳をしていて……。まだ見えぬ自分の将来に立ち竦む、高一の冬。笑いと清清しさの中にきらめく何かがある……。数々の名作を再編集、第二集は著者が愛した犬たちと動物の登場する作品を中心にお届けします……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
神城冥†
24
あとり硅子さんの作品はどれも想像力が飛躍してると思います。それも微笑ましく思う要因なんだけども。この中で私が好きな作品は「ばらいろ すみれいろ」と「ドッペルゲンガー」です。前者は誰からも好かれる得意体質を持った少年の話、後者は虚弱体質な青年が自分と似た人物を目撃して心を病んでいく話。どちらの話も結論的には、家族の思い込みって時には迷惑極まりないよね(笑)ってゆう事かな。キャラ的にはドッペルゲンガーに出てくる瀧口さんが好きです。2016/01/09
ゆう
18
映画「メタモルフォーゼの縁側」をみて(すごくいい映画だった)、作中に出てくる「どこまでも優しいお話」という意味の言葉に、あとり硅子の作品群を思い出したのだった。少女マンガ、SF、BL、ホラー、ファンタジー、ギャグ。あとり硅子の作品に、どんなレッテル貼りをしてみても、どれもそのようでいて何か違うという感覚が残る。この名付け難さ。あとり硅子作品が持つ優しさは、明瞭な「名付け」からこぼれ落ちてしまうものを、ちゃんとここにありますと表現してくれていることに由来するのかもしれない。今も好きな作品たち。2024/02/22
あつ子🌼
8
動物愛を感じる優しい作品。ですが、私がこの短篇集で一番強い印象を受けたのは『UFO』です(笑)私も宇宙人に頭良くしてもらいたいなあ。2022/06/11
雷華
5
お久しぶりの再読。色々と摩れたときに読むあとり先生の作品は、イラスト同様温かく、どこか寂しげ。ドッペルゲンガー、猫とおじさんの話がお気に入りです。2016/10/07
椿
4
再読。短編集。どれも面白かった。一番、心に残ったのは「ドッペルゲンガー」かな。聖一郎が、カンチガイで思い詰めてて面白かったよ。2014/09/30