内容説明
天才か変人か。とにかく棋士は半端じゃない。電線にとまる雀の数を瞬時に当てる、1秒間に1億3手読めるなど伝説は枚挙に暇ない。名人たちの奇抜な行動に目をみはり、本を1冊しか読んだことがない専門誌の編集者に打ちのめされる。非凡で強靱な情熱を傾ける人びとを描き出す、笑いと感動の初エッセイ! (講談社文庫)
目次
1 天才たちのスーパーバトル
2 将棋中毒者の生活と意見
3 大棋士ここだけの話
4 今宵も女流は花ざかり
5 純情個性派に乾杯!
6 将棋は世界を駆けめぐる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kazi
35
昔読んで面白かった記憶があり、掘り返して再読してみた。「将棋世界」編集長として長く将棋界と関わってきた大崎先生による将棋エッセイ。将棋界の奇人・変人たちによる奇想天外な珍談がメインでシリアスな「聖の青春」や「将棋の子」とは随分ムードが違いますね~。ラスト「これでいいのか将棋界」で現行の将棋界の制度を「棋士にとって都合のいいルールばかりで、プロの闘いはどんどん緊迫感のないものになっていく」と批判しており、将棋界に身を置きながらその辺を堂々と書く根性はさすがだなと感心した。2020/10/06
ポップ
31
将棋業界と棋士にまつわるエッセイ。加藤一二三九段は名人獲得時「ひょーッ」の叫び声と家族に電話した話し声の落差がいいですね。森下卓九段が「挨拶仮面」は実感あります。イベント会場ですれ違った時、見ず知らずの自分にもお辞儀をしてくださり印象に残っています。特に驚いたエピソードは、ある有名歌手が小学生の頃に将棋教室へ通っていたこと。当時、美少女振りが話題だったのは納得です。羽生善治九段が海外の普及活動にも熱心だったのは、知られざる一面でした。谷川浩司九段は聞きしに勝る人格者ですね。会長の由来はへん…正統派かしら。2021/05/30
しーふぉ
22
著者の大崎善生は聖の青春も書いている。元々は将棋の雑誌の編集長だが、最近では小説家として活躍しています。将棋世界の面白い人々を紹介してくれていて、これを読むと将棋が好きになることでしょう。2018/02/12
緋莢
19
対局の合間をに、将棋会館の5階で賛美歌を歌い祈りを捧げる加藤一二三 自身の持つ竜王を取った羽生善治に「おめでとう」と言った島朗、「ぼく、もっと将棋を指したい」とぐずる小学生時代の先崎学を「こら、先崎帰るわよ」と連れて帰った小学生時代の林葉直子・・・将棋連盟に入り、10年間「将棋世界」の編集長をつとめた著者が交流したり、遭遇した棋士たちのエピソード等を中心に書いたエッセイ。 2016/12/12
藤の香り
12
楽しかった。棋士の個性が散りばめられていて、興味津々で読みました。仕事でヘトヘトになった夜でも読めちゃう文体でした。 将棋の世界、いいなぁ。2017/05/01
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