内容説明
越後侵略を目論む宿敵・武田信玄との川中島合戦、関東管領・上杉家の名に懸けた関東制覇と北条氏康との戦い、そして新興勢力・織田信長の撃破と、その神懸り的な戦術で越後の虎と恐れられた上杉謙信の、常に「義」を規範として戦った清廉なる生涯を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フミ
17
以前読んで、面白かったので再読。この志木沢 郁(かおる)先生、資料から人物を肉付けして動かすのがとても上手く、お気に入りの作家様です。越後の上杉謙信が題材の作品ですが、なんだか古代の大陸の英雄(項羽、関羽)を思わせる猛進ぶりと頑固さで「うわー、こんな人だなぁ」と思わされます。関東出兵→第四次川中島→また関東出兵と、忙しい戦争ぶりに、当時の越後の豪族、百姓さん達に同情してしまいました。「義に生きる」って、言葉はカッコいいですけど、実行するのは大変だなぁ…と。本当、織田信長と一世代しか違わないのに驚きです。2024/02/01
あまはら
6
本書の謙信公は純粋な子供がそのまま大人になったような人柄で、「軍神」と言われる謙信公の人間臭い部分が存分に、魅力的に描かれています。武田信玄との決着を望みながら、「こいつに付き合うのは時間の無駄だ」と判断され直接対決は一度しか叶わず、そのことに焦れる謙信公がとても良いです。その唯一の直接対決、第四次川中島の単騎切り込みの場面は胸が熱くなります。そんな熱い面を持ちながら琵琶を奏でたり詩を詠んだりといった静かな一面もあり、私はどうしようもなく上杉謙信の生き様に惹かれるのです。2014/09/07
BIN
5
上杉謙信を描いた作品。史実に少しだけ創作を加えた作品で、第4次川中島の戦い以降もしっかり書かれているのも非常に良い。政治の方は駄目だけど、戦だけは滅法強いというのもわかりやすい。典厩好きとしては、典厩の最後がしっかり書かれていて、謙信が敵ながらあっぱれということを書いているところだけでも大満足です。由良がお船ということになりはしないかとハラハラしました。2013/05/30
Naoyuki Yagi
2
郷里・上越の英雄、上杉謙信の半生が、ドラマチックかつ繊細なタッチで描かれている。「天と地と」を最初に読もうかと思ったが、史実により忠実なもの、という観点からこちらを選んだ。 兄や父との葛藤を乗り越えて、何より「義」を重んじながら、武田・後北条との戦いに明け暮れ、最後はあの信長をも震え上がらせた、越後の龍の短くも壮絶な物語。2010/03/23
TEDDY曹長
1
かなり史実に沿った内容で、上杉謙信と言う武将のみにフォーカスした作品。出てくる場所が行った所が多く、かなりの部分で場所のイメージを置きながら読む事ができたので、おもしろく一気読みでした。2012/12/05
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