内容説明
超能力開発セミナー講師、タイの日本人カモリ屋、彼らは巧みな話術で人々をとりこにする。スレスレ主婦モデル、ダッチワイフを創る人形師、彼らは男たちの欲望に火を点け、お金に換える。警察マニアは無線を傍受し勝手に追跡、汁男優は“発射”に職業人のプライドをかける――。知られざる“仕事師”たちの実態が、今ここに明かされる。著者による、新聞拡張団・冷や汗体験記も収録。
目次
第１章 捜査のお仕事（万引きバスター、驚きの実態；「浮気調査承ります」私立探偵たちの素顔と現実；まさにプロ！？警察マニア）
第２章 アタマのお仕事（信じる者は救われない！？超能力開発セミナー講師；海外移住時代へ警告！タイの日本人カモリ屋；夢のノウハウ大公開、月収１００万円のメルマガ・ライター；フーゾク専門不動産屋というお仕事）
第３章 エロスのお仕事（イケナイ、スレスレ主婦モデル；人呼んで、裏人形師―ダッチワイフ製造業者；我が青春の汁男優）
番外編１ 小心者の潜入記（新聞拡張団に入ってみた。）
番外編２ 法廷好きの傍聴記（目撃者は語る、ヘンな容疑者列伝）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hatayan
60
万引きバスター、超能力開発セミナーの講師、月収100万円のメルマガライター、出すほう専門のAV男優、ダッチワイフの製造業者など、社会の裏側に息づくニッチな仕事の現場を取材。浮気調査がきっかけで離婚した女性を系列の結婚相談所で男性に紹介する私立探偵はまさにエコを地で行くもの。出色なのは、完全な歩合制の新聞拡張団、個性的な被告人に出会える裁判の傍聴を著者が実際に体験する章。特に後者は『裁判長! ここは懲役4年でどうすか』などでシリーズ化されています。 毒とユーモアの効いた文章でぐいぐい読ませる一冊です。2020/08/09
おいしゃん
55
「危ないお仕事」のチョイスが面白かった。特にダッチワイフ製造の社長の、ものづくりへの想いがすごい。新聞拡張団にしてもそうだが、結局「危ない」と見られる仕事の何割かは、危ないというよりよく知られていない、というだけの感もある。2017/07/14
眠たい治療家
54
隙間産業などという言葉もあるくらいに、どんなモノにでも仕事はあって、それが隙間であればある程に胡散臭く思えてしまう。今まで気にも留めなかった事にでも、よく考えてみれば仕事があって職人がいる。超能力開発セミナー講師、タイの日本人カモリ屋、ダッチワイフ製造業者、汁男優、新聞拡張団など、その道を極めんとする職人気質のプロ達に体当たり取材＆体験取材。危ない仕事というよりも陽を浴びることのないアンダーグラウンドな仕事が多数。いろいろな仕事で興味深く読めた。北尾トロ氏の著書は何も考えずに気軽にサクサク読めていい感じ。2011/06/04
mr.lupin
52
世の中には中々世間には知られていない仕事があるもので万引きバスター、私立探偵、 超能力セミナー講師、裏人形師、汁男優などなど著者が体験したり取材したりのルポタージュ。 知られざる「仕事師」たちの実態が今ここにあかされる。危ない仕事と言うより世間には知られていない仕事と言ったほうが正解な気がしたそんな一冊であった。 ☆☆★★★2018/12/18
ふろんた
31
危ない仕事であっても、働いてるのは、やっぱり人間なんだと思える。新聞拡張団はホントに勤めてみたのか。向いていると言われてたけど、サラリーマン経験のないトロさんだけに向いていたんだと思うよ。スレスレ主婦モデルの考え方に、怪しげな仕事で生きる手段が凝縮されていると思う。2014/07/01
