内容説明
偉人たちの死因を追いながら、現代医療の進歩の様と、未だに難病であり続ける病変の現状をレポート
古今東西世界を動かした偉人たちは、その名を歴史に残してきたが、その死亡原因となると戦死、暗殺、自殺以外はあまりしられてなかった。病で倒れた偉人たちの死因を知ることは、その時代の医学、医療の水準を計ることになる。あの時代だったからこそ、夏目漱石は早死にし、キュリー夫人は白血病に倒れ、徳川家康は食中毒死したのだ。偉人たちの死因から浮かび上がってくる現代医療の“秒進分歩”の発展ぶりと、あらたな病の現実を考察する。
武田信玄と胃がん/マルクスと肺がん/キュリー夫人と白血病/周恩来と胃がん/源頼朝と脳梗塞/パスツールと脳出血/エールリヒと高血圧/レーニンと動脈硬化/ラントシュタイナーと心筋梗塞/藤原道長と糖尿病/足利尊氏と化膿/ナポレオンと砒素中毒/徳川家定・家茂と脚気/トルストイと肺炎/メンデルと肝臓病/スコットと凍死/徳川慶喜と肺炎/夏目漱石と胃潰瘍/若山牧水とアルコール性肝炎/藤原房前と天然痘/アタワルパと天然痘/結城秀康と梅毒/シューベルトと梅毒/平賀源内と破傷風/リヴィングストンと赤痢/アレキサンダー大王とマラリア/徳川家康と食中毒/島津斉彬とコレラ/滝廉太郎・樋口一葉と肺結核/正岡子規と脊椎カリエス/島村抱月とインフルエンザ
目次
第1章 がんに逝った偉人たち(武田信玄と胃がん―がんに散った天下取り;マルクスと肺がん―時代はよめても、たばこの害はよめず? ほか)
第2章 循環器病に逝った偉人たち(源頼朝と脳梗塞―鎌倉時代にもあった生活習慣病;パスツールと脳出血―いまでもワインが飲めるのはパスツールのおかげ? ほか)
第3章 内臓疾患・事故に逝った偉人たち(藤原道長と糖尿病―運動不足と贅沢が招いた死;足利尊氏と化膿―戦国の世の英雄、虫に負ける ほか)
第4章 猛威をふるった伝染病に逝った偉人たち(藤原房前と天然痘―日本初の天然痘大流行;アタワルパと天然痘―インカ帝国、天然痘に滅ぶ ほか)
第5章 いまでも怖い伝染病に逝った偉人たち(アレキサンダー大王とマラリア―戦争には無敵でもマラリアには勝てず;徳川家康と食中毒―江戸幕府初代将軍、鯛のてんぷらにあたる ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユウユウ
嘉色のお豆
遠野藍
tetsu
bittersweet symphony