内容説明
★修道院育ちのジネヴラは破産寸前の実家へ連れ戻された夜、若き領主に求婚された。運命は、世間知らずの彼女が想像もつかない方向へ動き出していた…。★十四世紀、ヨーロッパがペストや飢饉、戦争に苦しんでいたころ、イングランド王国のヨーク近隣にある、とある修道院では、預けられた多くの少女が清らかな毎日を送っていた。ジネヴラも、五歳のときから十二年間そこにいる。しかし、平和な日々はふいに終わりを告げた。身なりの立派な男性客を見かけたその日、院長から、ここを出て家に帰るようにと言われたのだ。やむなく兄の家に身を寄せてほどなく、その男性が訪ねてきた。彼は領主で、ジネヴラを妻に望んでいるという。横柄で失礼な人。だが領主の所望を拒むことは許されない。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
20
初めからヒーローの思惑通りに進んでいくのがなんだか腹立たしい。それはまあ、修道院育ちで年齢の割に幼くて世間知らずのヒロインが太刀打ちできる相手じゃないのだけれど。救いは愛情がヒーローにあって、単に手懐けることが目的じゃなくてヒロインの身も心も手に入れたいと思っていること。ちょっとおふざけが過ぎ、ヒロインが傷ついたことに気づくデリカシーがあって良かった。聖職者が身につける豪華な刺繍アイテムに興味津々。2021/03/10
rokoroko
3
技術を持ってるヒロイン。世間を知らない。ただただ幼くて、感情に流されて、自分の愛する友人、家族や夫に囲まれて生きていける。いいなぁ2012/10/02