内容説明
マギーは図書館司書として働いている。すでに両親はなく、一人っ子で引っ込み思案の彼女は、五年前の失恋以来、大人の男性に恐怖を感じるようになった。マギーが唯一心を開けるのは、図書館にやってくる子供たちにだけだった。絵本を読み聞かせるお話の会は、彼女が最も輝く時間だ。今日は新顔の仲のいい兄弟が話に聞き入っている。兄弟たちの父親の姿をひとめ見るなり、マギーは息をのんだ。夏の空のような青い瞳と精悍な顔立ち。なんて、すてきなの。翌日、彼は再びマギーを訪ねると突然言った。「君が必要なんだ」★政府の遺伝子実験で生まれ、直後に引き裂かれた天才児たちの数奇な運命を描くサスペンス連作『闇の使徒たち』第十話。ハリソンは妻亡き後、昼は子供達の世話をし、夜は極秘任務のプロジェクトを進めていたのですが……。★
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アカツキ
5
ヒロインは図書館司書。ヒーローはコンピュータの専門家でコンサルタント。ヒーローは妻が事故で亡くなり、反抗的な3人の子供に手を焼く日々。本の読み聞かせ会での子供たちの生き生きとした様子に心を打たれたヒーローは、読み手のヒロインにベビーシッターになってくれないかと頼む。クリスマスシーズンのイベントが盛り込まれた、あったかい話で面白かった。たまに差しはさまれる文章でシリーズものだったと思い出す。2019/03/06
mum0031
2
図書館司書のマギーと、コンサルタントのハリソン。 妻に先立たれた、3人の子持ちのハリソン 。亡くなった妻の、悪意ある刷り込みが親子に影をさす。 唯一笑顔を見せた、マギーとの触れあいが希望の火を灯す。 元政府職員でコンサルタント(ハッカー)のハリソンが、ギデオンの手掛かりを掴む。2017/09/24