内容説明
鳴かず飛ばずの新人作家津村は、ホテル殺人に遭遇した体験を描いた『捜査線上のアリア』で、突然売れっ子になった。一方、容疑者として浮上した某流行作家。彼は鉄壁のアリバイをまとっていたが……読者の推理をうちのめす呆然の結末!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coco夏ko10角
21
本編最後まで読んで「そうだったのか」となり、エピローグで「んっ?」となり、その後ので「???」となり、終盤何度か繰り返し読んで多分理解(?) 多分書かれたのは80年くらいだと思うけど、そのときのこの構成のミステリー小説はチャレンジだなぁと思う。2018/07/28
コットン
3
ネットで森村誠一さんのオススメランキングにあったので、読みました。登場人物のからくり。それが一番のトリックとは、なんて面白いんだろうと思いました。 脱線したかのような熱い文学論も、森村さんの創作の思いの厚みを感じ、文から伝わる文学への熱気が良かったです。読者はまんまと騙されてしまう展開、あと、スリの現場の臨場感など面白かった。そして、最後の最後の森村さん、、、面白かった。なるほど、傑作。2019/12/01
むうん
2
偶然見つけた当たりの本。構成が面白い。内容は微妙。ただ、主人公が脱サラして小説家になるのと評論家批判と文学論は面白かった。糧となる人生無くして人の真理には迫れない。文学は本業通して理解され紡がれる。批評が本業の評論家はその視点でしか語れない。みたいな感じ。2015/09/04
ササジマシュンイチ
2
単なるアリバイ崩しか~、って思ってたら…。そう来たかって感じ。途中にある文壇批判はいらないな。2013/03/29
fukky
1
久しぶりの森村作品。昔の小説だから、警察の捜査もずさんに思える。「犯人」とされた流行作家の関わり、疑惑が薄いにもかかわらず、そんなことで逮捕状?と思わずにいられない。最後の最後に??何がほんとなのか良く分からなかった。2014/02/07