内容説明
猫殺しの少年「まー君」と僕はいかにして特別な友情を築いたのか(『熊の場所』)。おんぼろチャリで駅周辺を徘徊(はいかい)する性格破綻(はたん)者はゴッサムシティのヒーローとは程遠かった(『バット男』)。ナイスバディの苦学生であるわたしが恋人哲也のためにやったこと(『ピコーン!』)。舞城パワー炸裂の超高純度短編小説集! (講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
❁かな❁
192
すごい‼︎何だろう?この何とも言えない気持ち。世の中のダークな部分、恐怖など見せつけられ心の中を掻き乱される。なのに文章がリズミカルで疾走感があり清々しい!舞城さん初読みですが脳内にダイレクトに言葉が降り注いでくる感じで心地よい!「ピコーン!」なんて読点もなく心の声がダダ漏れだけどそれがすごくいい♪3編共、学ぶ事があった。「熊の場所」で恐怖を消し去る方法「バット男」でやられっ放しではいけないこと「ピコーン!」で世界平和の為にすべきこと♡舞城さん初ならと他の2作オススメしてもらったけど今作でも大丈夫でした♡2017/11/07
hit4papa
95
嫌なことにあえて立ち向かっちゃう小学生の男の子のお話です。主人公まーくんのびびりながら、チキンを脱却していこうとする過程が面白いですね。舞城王太郎さんは、頭の中が色んなことを考えて、ぐるぐるーっとなっている状態を描くのが上手い。深刻さを増せば増すほど、笑えてきてしまいます。こんなふうに自分自身の深刻さを、客観的に笑い飛ばせれば良いのでしょうね。2020/02/21
りゅう☆
92
熊との対決の恐怖を語った父の話を参考に、恐怖を拭うために猫殺しの犯人であろうまー君に近づく。殺されるかもしれないという変な期待に変わり、まー君が特別な存在になる。各々の恐怖の勝負はいかに?『熊の居場所』。/お互い好きすぎるのに満足しない友人から相談を受ける僕。殴られる対象の『バット男』が殺されるも、結局誰かがバット男にならなければいけないのか?今後の友人の運命は?/恋人哲也は私を抱いてくれるだけでOK。そんな哲也が無残な姿に。『ピコーン!』って閃いて犯人に辿り着く。口は悪いが哲也への愛の深さが愛おしい。→2017/12/13
紫 綺
81
前回のオフ会でオススメされてお借りした舞城本。読んでいて、気が抜けない本という印象。読ませる筆力は感じるが、如何せん私には合わず。特にエログロはダメでした、勘弁してください(笑)。アホな私はのめり込めませんでした。2013/03/07
チアモン
52
3つの短編集。やはり、登場人物たちはどこかイカレてる人たち。うーん。表題の「熊の場所」が一番良かったかな。ぶっ飛んだものを読みたいときはマイジョーに限る。読みにくさは相変わらずだけど、はまっちゃうんだよな。2019/03/28