内容説明
武道にハマッたニュージーランド人の抱腹絶倒奮闘記 著者は平凡な家庭に生まれたニュージーランド人。その彼が、交換留学生で来日、変なきっかけで始めた剣道にのめりこみ、あの防具の臭いニオイをかがずには一日も過ごせなくなるほどの「武士中毒」に陥る。そこから、他の武道も知り、何より武士道のとりことなり、京都大学大学院、国際日本文化研究センターで武士道の研究に突き進み、英語版の剣道雑誌まで創刊してしまう。どこに行くにも防具と竹刀持参。竹刀を振らぬ日は1日もない。日本人の妻からは「あんたはホンとに武道バカやね」といわれる始末。剣道6段、居合道5段、なぎなた4段にまでなったアレックの汗と涙と大笑いの痛快武士道人生奮闘記。
目次
プロローグ
第１章 剣道中毒が発症する之巻
第２章 武士道を極めていく之巻
第３章 剣道雑誌を創刊する之巻
第４章 ベネット版剣豪名勝負之巻
第５章 武道の国際化について考えた之巻
エピローグ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヤマセミ
1
ラジオ深夜便で著者のインタビューを聞き、素敵な人だったので読んでみました。高校時代にニュージーランドから留学で来日し、たまたま出会った剣道にのめり込んで、本格的に武士道について研究実践極め尽くしてる人の話。やんちゃ坊主で行動力があってすごい人でした。2021/10/30
鳥山仁＠『純粋娯楽創作理論 第二章』発売
1
剣道系の本を読みあさっているうちに見つけた一冊で、日本在住のニュージーランド人で学術的な武道研究家でもある筆者の半生を綴った内容だったが非常に面白かった。武道好きの非日本人は、武道に宗教的要素を求める場合が多いというのは意外だった。禅だろうか？2017/06/13
ビーバー
0
『「日本人＝武士の末裔」と言ってるけけど、武士は日本の人口のたかだか５％ないしは７％しかおらんへんかったやで。』確かに。2016/03/22
punyupunyu
0
ニュージーランド人の著者が剣道（武道）にハマっていった過程を描き上げた自伝。剣道を中心に実践しながら、学際的に武道の成り立ち、ありようを追及している。「残心」＝覚悟・油断しない心の理解は鋭い。『葉隠れ』：「武士道と云うは死ぬ事と見付けたり」。戦国の世が落ち着き、主人への殉死も禁じられた時代、死に場所・時を失った武士の悟りの言葉。後悔しないようにその時々を命がけで一生懸命いきるという悟り。軍国主義のプロパガンダではない。『武術から武道へ』：テクニック（術）よりも精神性（道）が大事ということ。2011/03/29
