ちくま新書<br> 「大人」がいない……

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ちくま新書
「大人」がいない……

  • 著者名:清水義範【著】
  • 価格 ¥715(本体¥650)
  • 筑摩書房(2014/07発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480062758

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内容説明

教育談義では、よく「親の顔が見たい」という言葉が使われるが、最近のこの国では、さながら「大人の顔が見たい」というような場面に遭遇することが多くなった。戦国時代、三河徳川家では、殿様の側近らは「大人衆」と呼ばれ、畏怖されていた。「老」=「偉」の時代である。平成の現在、「大人」はいったい、どこへ行ってしまったのか?誰も教えてくれなかった「大人のあり方」を、いろいろな角度から考える、平成版「大人入門」。

目次

第1章 「大人」と「大人でない」
第2章 「若い」という魅力
第3章 大人になりたくない
第4章 お子様たちの文化
第5章 社会現象の幼児化
第6章 「大人でない」が社会を蝕む
第7章 社会の中で「大人」であること
第8章 「坊っちゃん」考
第9章 「大人」が必要な苦況の時代

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちさと

23
「大人のよい面が薄れてきて、大人でない悪い面が目立つようになってきているんじゃないだろうか」を出発地点に、現代社会論、日本人論いろんな方向から清水さんが感じている「大人がいない」状況を探っていきます。文章もおもしろいし自分と対談しちゃったり、ご自身の小説を引用してみたりと変わったアプローチの仕方で目眩まし、納得させられてしまいそうになる。でもなぁ、時代もやっぱり違うんじゃないかな。一昔前に求められた一人前の「大人」になることが立派なんですかね?「大人」にならなくても生きて行けるのかなと思うのは子ども?2019/01/21

かしまさ

7
世情がこんなだからという訳じゃないが「みんな、大人になろうよ!」と思った。ただしこの本は「近頃の日本人は思考が幼すぎていかん!」っていう老人のお叱り本ではない。そもそも「萌え」だの「かわいい」だのを愛でる日本の文化は大人になることを拒否している一面があるよね、という興味深い考察。でもいざという時には「大人の行動」ができないとね。自己責任論はもっともらしく聞こえるけど「俺は悪くない」って言ってるだけだから大人の意見じゃないっていうのがグサッとくる。2020/04/21

Tomochum

4
不得意な分野には足を踏み入れなければ良かったのに…と最初は思ったが、アニメや若者カルチャーに関する描写が「ああ、テンプレ的な昔の大人の意見っぽいなぁ」と思えたので、逆に良かったのかも。女性観も偏ってるし、いかにも「昔の大人が言いそうなこと」が続く。子供の正義感で犯人捜しをするより、起こったことに対してどう対処すべきかを考えるのが大人、という意見には同意。「坊ちゃん」は実は何も問題を解決してない、にも納得。実際、歳を取ることをプラスに捉えられない社会は歪だと思うし、バランスは大事。2013/07/27

ちぃ

4
なかなか年齢に比例した大人にはなれないけれど、必要な知恵を必要なときに出せる大人を目指したいものです。 2013/03/23

かしまさ

3
若いことをよしとするのが日本くらいだというのが興味深い。2016/05/03

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