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内容説明
どうせ食事をするならばおいしいものが食べたい。しかし、どういうものが「おいしい」のだろう?栄養があるもの?食べなれているもの?あるいは高価なもの?「おいしさ」というのは、実は生理的、あるいは文化的な数々のファクターが組み合わさったきわめて複雑な現象なのである。本書では、多様なレベルの考察を通して、その正体を追求し、その中でも、現代人にとって、もっとも重要な「情報のおいしさ」の構造とその行き過ぎを考える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
D21 レム
17
動物は五感で食物が安全か自分に最適な食物かを判断しながら食べるが、人間はその能力を失い、食品表示やグルメ雑誌や、食事法の本などを参考に、食べている。また、科学的にはきれいなものでも、汚いと判断して嫌うことが人間には多い。文明の発達で、人間が野生能力を失い、ゆるやかに自滅しているという結論は、納得のものだった。しかし、手作りの伝統食を食べれば、脳のファイルに書き込まれるから、毎日の食べ物に手をかけることは無駄ではない。利益のために作られた食品が脳の報酬系を刺激してやみつきになっていくのは悲しいが事実だ。2015/07/24
ギルダーツ
9
子供の講義テキスト。借りて読んではみたものの、内容的にはイマイチ。当たり前のことが偉そうに書かれてあった。2018/07/16
和草(にこぐさ)
9
味覚だけではなく視覚も作用する。安心感もあり、美味しいと感じる。日本は飽食なのでこのような状況になる。なんて贅沢なのでしょうか。食べ物を大事に頂くことを忘れてはいけませんね。2013/08/19
hakootoko
6
人間の中で、文化と生物が闘争している。おいしさとは、必要性、中毒性(やみつき)、食文化、情報である。4つの要素に分析可能なものだけれど、おいしさの中では見分けがつかない。動物は本能のうちに留まる。人間は、快を求めて、文化によって、快そのものを拡張する。文化(ある程度に限界を定める拡張)同士がもし闘争になった場合、生物学的な有限性が決着をつけるだろう。「胃が痛い」くらいじゃ辛味を手放さない!著者は、必要性のもとにある生物的な勘を取り戻すべき、安全性について統計的な見方を学ぶべきと警鐘をならす。2021/01/08
トナク
3
美味しいという感覚が、いかに複合的なものか再確認できました。2016/08/14
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