小学館文庫<br> 神無き月十番目の夜

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小学館文庫
神無き月十番目の夜

  • 著者名:飯嶋和一【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 小学館(2015/06発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784094033144

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内容説明

歴史小説の巨人が描く、土豪の村の悲劇!

慶長七年(一六〇二)陰暦十月、常陸国北限、小生瀬の地に派遣された大藤嘉衛門は、野戦場の臭気が漂う中、三百名以上の住民が消えるという奇怪な光景を見る。いったいこの地で何が起きたのか?  恭順か、抵抗か―体制支配のうねりに呑み込まれた誇り高き土豪の村の悪夢。長く歴史の表舞台から消されていた事件を掘り起こし、その真実の姿をミステリアスかつ重厚に描いて大絶賛された戦慄の巨編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

127
飯嶋さんの本を少し読んでみようと思って手に取ったのが、少し最初にしては重過ぎるような感じでした。たった数行しか資料にはないのにこのような物語を復活させてしまうのですからすごいと言わざるを得ません。日本残酷物語のような感じです。しかしながらよく調べ上げたというか、ち密で時間をかけることもあるので飯嶋さんの作品は少ないのかもしれません。2015/12/21

goro@80.7

76
飯島和一に外れは無いのだ。最初に惨劇の後を見せておいてそこに突き進む遣る瀬無い物語を紡いでゆく構成力、悲劇に向かって逃げられなくなる山間の地の人々の描写といいページを捲る手は止められない。飯島和一の物語はズシンズシンと積みあがるような重厚さとであっても読みやすいのが凄いわ。後半の最後に出てくる直次郎のエピソードだけでも涙ものだわ。飯島和一好きだな。2018/05/11

NAO

56
江戸の初期に起こった水戸の小生瀬村の蜂起と一村皆伐。正史に記載はないというから、詳しい経緯を調べるのは大変だっただろう。飯嶋和一は、その土地に住んでいたのが月居騎馬衆という特異な人々だったというところから想像力を膨らませて、蜂起にいたる経緯を探った。騎馬衆という役目を負い、地侍として誇りを持っていたが、全国統一が進んだことでもはや百姓として生きるしかなった小生瀬の民が起こした蜂起。一つの村が無くなるほどの惨事なら、きっとそこには冷静な判断のできる指導者がいなかったに違いないとの作者の解釈。なんとも悲しい。2022/08/05

ともくん

54
時は、慶長七年。 所は、常陸国小生瀬。 村人三百五十人余が忽然と姿を消した。 幕府による年貢増加と百姓による対立。 ここまで、根深いのかと愕然とした。 無いものは出せないでは済まされない。 それを、ただただ、受け入れるしかなかった時代に恐ろしさを感じた。2018/09/12

HoneyBear

51
凄い。史料の乏しいところからこんなに深くて緻密な物語を紡ぎ上げるとは。重いが一気に読ませる。

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