内容説明
豊かな社会に生きる日本人は、ただがむしゃらに上昇を求めた経済成長期の日本人とはメンタリティが本質的に違っている。現代に求められているのは、「自己実現」、もっとわかりやすく言えば「夢の実現」である。「自分を生き生きさせてくれる仕事」や「心理的に納得できる生活」を目指して、人々の心は、不確かな道をさ迷っている。経済成長期のように、皆が「上へ!」という共通の価値観を持っていた時代は、コミュニケーションも成立しやすかった。しかし、皆が皆、放射状に歩いていっているような観さえある現代においては、コミュニケーション環境が崩壊してしまった。「自分のことが相手に伝わらない」のだ。このことが、「生きにくい現代」という命題の基本だと著者は言う。そして、それを「自分探し症候群」と名づけ、そこからの脱却のための迷路の出口をわかりやすく指し示してゆく。「自分らしさ」に生き惑う現代人にとっての必読の心理学である。
目次
第1章 「本当の自分」で生きるとは
第2章 なぜ“偽りの自分”を演じてしまうのか
第3章 何が好きで何が嫌いなのか
第4章 自分探し症候群
第5章 「本質的自分探し」と「状況的自分探し」
第6章 「本当の自分」を見つけるために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みどりむし丸子
1
『「私はなぜあれをやりたいのか?」という心の中に「本当の自分」がいる。』ということらしい。これ、動機を考える時ってきっと良いも悪いも色々出ると思う。でもそれが本当の自分なのだから、受け止めるしかない。例え行動理由の大半が迎合目的だったとしても。2015/10/21
入江・ろばーと
0
ひたすら「重い」本だった。2014/04/26
大熊真春(OKUMA Masaharu)
0
自分自身の経験に基づいているところがこの人の著書のすぐれたところ。2016/05/04
おこめ
0
周りにもオススメしたいと思った。2012/06/13
読書Beginner
0
自分は「自分探し症候群」なんだと理解した。それは外部環境をら変えるだけでなく、自分の中を変えない限りいつまでも続くもの。2022/09/22