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内容説明
美術の町・ニューヨークで、野地秩嘉が画家・千住博と一緒に作品を読み解いていく、今までにない最高に贅沢な美術ガイド。この一冊で、美術館がたちまち楽しい場所に変わる。
目次
第1章 メトロポリタン美術館―絵を読む鍵(千住博)(いい美術館は壁の色と照明が違う ゴッホの絵具 ほか)
第2章 MoMA―現代アートを楽しむ(千住博)(モダニズムを否定するモダニズム 美術館もつねに変わる存在 ほか)
第3章 チェルシーのギャラリー―最前線を見て歩く(野地秩嘉)(美術館のようなギャラリー デミアン・ハースト ほか)
第4章 フリック・コレクション―絵を見る練習(野地秩嘉)(美術館を選ぶ フリック・コレクション ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
383
日本画家の千住博氏とノンフィクション・ライター野地秩嘉氏による軽快なニューヨーク美術散歩。ここで紹介されるのはメトロポリタン、MoMA(以上千住)、チェルシーのギャラリー、そしてフリック・コレクション(以上野地)。千住氏の案内ぶりが素晴らしい。絵画を見る楽しさを巧みに伝えてくれる。野地氏の素人(でもないのだが)らしさもご愛敬。ただし、ここでは近現代の美術に特化しているために、あの膨大なエジプトコレクションに対する言及はない。MoMAを再訪したくなる。そして、ニューヨークに身を置きたくなること必定。2020/06/04
どんぐり
73
ニューヨークにある美術館を案内するのは日本画家千住博。同伴者は、『イベリコ豚を買いに』のノンフィクション作家野地秩嘉。メトロポリタン美術館に始まり、MoMA、チェルシーノギャラリー、フリック・コレクション、最後は韓国料理店で焼肉を食べて終わる美術館めぐり。ゴッホにモネ、ルノワールなどから絵を読み、「わからない」と首を振りつつも、どこかおもしろく感じるところがあればいいという現代アート。ダミアン・ハーストの「ヴァージン・マザー」見てみたいな。2022/09/20
A.T
23
読後「ゲルハルト・リヒター展」を国立近代美術館でみる幸運に巡り合った。解説を事前に確認して、深く味わえた。実は、リヒターをみるのはこれが初めてではなく繰り返してみてきた中、今回は目からウロコが落ちた。1932年東ドイツ出身西ドイツへ亡命という経歴。写真をプロジェクターで移して油彩で描くなぞったような絵画技法、さらにそうした絵を削りとって原形をとどめない抽象画のような作風…というのを改めて確認。なぜそうするのか?に焦点を合わせると、驚いたことにリヒター氏がのりうつったかのように絵を感じることができた!2022/09/11
navyblue
21
NYへ行ったとき、Metの大きさにただただ圧倒されてしまったことを覚えている。絵を見るのは好きだけれど、恥ずかしながら何の知識もないので参考になればと手に取った一冊。千住さんが隣にいて一緒に美術館でおしゃべりしてくれているような感覚で読み進めた。絵を見るときは、それを描いた画家がどんな状態でキャンバスに向き合ったのかをイメージしながら読み解いていく、パズルのような楽しみがあると。また、人物画の「耳」に注目するなど意外な見方も提案してくれる。今度美術館に行くときは、この本も忘れずに持って行こう。2017/03/21
アキ
19
ニューヨークへ美術旅行に行くための予習に読んでおいた。メトロポリタン美術館・MoMA・ホイットニー・グッデンハイム・チェルシーのギャラリー・フリックコレクションなどが紹介されているが、そう何度も訪れるところでもないので、見たい作品は頭に入れておこう。それとニューヨークで美術めぐりするなら、ランチは2本入りのホットドックとパパイヤジュースということも覚えておこう。いつになるかはわからんけれど。2018/06/23