内容説明
「ハミュッツ=メセタを、殺せ」――死者のすべてが『本』になり、図書館に収められる世界の話。記憶を奪われ、胸に爆弾を埋め込まれた少年コリオ=トニス。彼の生きる目的は、世界最強の武装司書、ハミュッツ=メセタを殺すこと。だが、ある日手に入れた美しい姫の『本』に、彼は一目で恋をする。その恋が、コリオをさらに壮大な争いに巻き込んでいく…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
47
死んだ人間の魂は本となり、図書館に収められる世界で戦う司書と恋をする人たちの物語。コリオとシロンという本来出会う事の無かった二人。そんな二人が本を通して時を超え、想いを馳せる姿はロマンティックで美しいですね。独特な世界観とグロ描写という癖の強い作品ではありますが、ラストのオチを含めてとても綺麗な物語だったと思います。丁寧な心理描写がある事で、登場人物に引き込まれていくし、とても面白かった。続きが気になりますね。次巻も楽しみ。2015/03/31
チェシャ猫
22
爆弾にされた少年と魔女と呼ばれた聖女。互いに時間を超え、一目惚れをした二人が織りなす物語。同じ景色を見るために二人は命をかける。アニメで見て、六花の勇者と同じ作者と知り 読みましたが、不条理感を含め 良かったです。 2014/04/09
星野流人
22
今の時代を生きるコリオと、かつてこの世界に生きた姫君とが、時代を超えて交わる、よく出来た作品だったと感じた。特にコリオがシロンからのメッセージを受け取り、敵に立ち向かう場面は素晴らしかった。どちらが先に恋したのかも分からない、円環の理に導かれた、非常に良い恋物語だったと思う。ただ、作品としては世界観がやや分かりにくく、特に作中における魔法の取り扱われ方がよくわからなかった。『本』についても、もっと詳しい解説が欲しかったかなー、とも。2013/02/04
宇宙猫
19
★★★ 昔アニメで見て、面白かったけど良くわかんない話だったと思って読んでみた。頭の中に絵があるからか、とても読み易かった。2016/09/18
こめっこ
18
本を発掘、迷宮がある図書館など設定に惹かれ気になっていたシリーズ。世界観が面白い。生きる爆弾の話、よかったです。2014/07/17