内容説明
「シーア派、スンナ派って何?」「流血の抗争はなぜ起きるの?」「なぜ自爆テロが多発するの?」とテレビや新聞のニュースを見て、疑問に思ったことはないでしょうか?しかし、そんな中東・イスラームの世界を知ろうとしても、複雑にからみあった政治情勢だけでなく、その背景にある歴史、民族、宗教、文化などが混在しており、日本人にはなかなか理解しがたいものとなっています。そこで本書では、入門篇、紛争篇、歴史篇、宗教篇、風俗篇、地理篇、人物篇に分け、さらに51のテーマに整理し、中東・イスラームに対する「大疑問」を明快に解説しています。これでパレスティナ問題などもスイスイ理解できるでしょう。また、アメリカやイギリスで起きたテロにより、イスラームは不可解で物騒とのイメージ、偏見がこびりついていますが、コーランの教え、礼拝のやり方などイスラームの正しい知識を紹介し、その誤解を解いていきます。
目次
入門篇 日本人がよく感じる七つの疑問
紛争篇 繰り返される紛争・報復の謎を解く!
歴史篇 あまたの民族・王朝が興亡した歴史
宗教篇 三大一神教が衝突・共存する中東
風俗篇 ムスリムの日常生活 七つの疑問
地理篇 多民族・多宗教が混在する地域
人物篇 中東の歴史に関わった重要人物
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こぽぞう☆
13
図書館本。クルド人の本で自分の不明を感じたのと、近々「トルコ至宝展」を観に行くつもりなので、手に取った。わかりにくい。章の立て方が悪いのかな。ムハンマドの生涯がバラバラに書かれていたり、何の説明もなく(説明は後ろの章にあったりする)固有名詞や専門用語が出てくる。古代(イスラム以前ーからブッシュの時代まで、流れは掴めた。この本面白かったら、著者の他の本も読んでみようかとおもっていたが多分読まない。2019/04/19
finewave
2
☆☆☆☆2023/10/19
ととむ
1
故郷を追われディアスポラとなったユダヤ人がイスラエル建国によりパレスチナ難民を生み出し、パレスチナ難民が放浪するという歴史の皮肉。多様性の受容ってのはなかなか難しい問題で、安易な「グローバル」って単語は厳に慎むべきだなーと。最近は安直なエスニシティの盛りあがりを見せている日本は大丈夫かねえ。自分が生きにくくなるからそーゆー流れはごめんだなあ。2014/05/20
ゆ
1
さまざまなことに触れてあって面白い。ただ表面的であることも否めないが、中東史を勉強するのにいい導入だったと思う。2011/04/25
読む人
0
「紛争・対立の流れが一気につかめる!!」との帯で、文字通り一気に歴史を振り返る本。 著者のイスラームへの愛が伝わってきたが、少しイスラム愛へ偏った表現がしばしば拝見された。中庸な本ではない。 他の資料をいくつか読んでいたので、その情報でなんとか補えた感じで、この一冊で全てがわかる!とはならない。 しかしイスラム文化への導入にしては入りやすい本。 また別の本も読みながらイスラムとイスラムに関わる世界へ進んでいこうと思う。2021/09/14